今すぐ実践!妊娠初期の腰痛改善法

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妊娠初期に起きる腰痛。妊娠すれば、誰もが一度は経験することだといわれています。
しかし、自分がいざ直面してみると、そのつらさは人に言ってもなかなか伝わらないものです。きっと、一人でお悩みの方も多いでしょう。

そこで、そんな妊娠初期の腰痛をできるだけ早く改善する方法を、手順を追って解説します。

目次
1.妊娠初期の腰痛を改善する5つの方法
1-1.横になって負担がかかっている筋肉を休める
1-2.腰に負担をかけない日常動作を心がける
1-3.腰回りを温める
1-4.妊婦体操などで適度な運動をする
1-5.骨盤を支えるベルトを着用する
2.ただの腰痛ではない場合の症状と対処法
2-1.切迫流産
2-2.椎間板ヘルニア
3.まとめ

1.妊娠初期の腰痛を改善する5つの方法

まだお腹が大きくなっていない妊娠初期に起きる腰痛は、胎盤から分泌され始める「リラキシン」というホルモンが原因だといわれています。

しかし、リラキシンは決して悪いホルモンではなく、赤ちゃんが生まれてくるときに骨盤を通りやすいよう、骨盤の骨を結合する靭帯を軟らかくするために分泌されるものです。

しかし、靭帯が柔らかくなると、骨盤周りが不安定になるため、より一層、骨盤周りの筋肉によって支える力が必要になるため、筋肉が緊張します。

よって、妊娠初期の腰痛を改善するには、この骨盤周りの筋肉への負担を減らしたり、緊張をほぐしたりすることが有効です。
具体的には、次の5つの方法で改善しましょう。

(1)横になって負担がかかっている筋肉を休める

腰痛がつらいときには、素直に体を横たえて、負担がかかる腰部分を休めましょう。
しかし、ずっと横になっているわけにはいきませんし、じっと同じ姿勢を続けることでも、腰痛は悪化してしまいます。できるだけ日常的な動作は普通に行うようにして、つらいときだけ休むようにしましょう。

腰痛が楽になる寝姿勢に「シムスの体位」というものがあります。
右脇が下になるように横になり、足を軽く開く寝姿勢です。股の間にクッションや枕などを挟むと、足が腰の高さになるので、腰痛を軽減できます。

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出典:日本家庭健康プログラム

(2)腰に負担をかけない日常動作を心がける

日常的な動作も、ちょっと気をつけるだけで腰痛を緩和することができます。
姿勢をできるだけ正しく保つのが基本です。

・前かがみにならない
・腰を反らせない
・頭の上から引っ張り上げられている感じで立つ
・床の物を取るときは、腰を曲げて取らず、腰を一度落としてから取る
・寝姿勢から起き上がるときは、反動をつけず、一度横向きになってから腰に負担をかけずに起き上がる

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出典:交通エコロジー・モビリティ財団

(3)腰回りを温める

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出典:キレイドナビ

温浴やカイロなどで腰を温めたり、軽く運動をして腰回りを温めたりすることで、腰の筋肉の緊張が解かれ、血行が良くなることで痛みが緩和します。

温湿布を貼りたくなりますが、湿布には鎮痛剤が塗られていることがあるため、胎児へ影響が及ぶ場合もあります。湿布は必ず医師の指導の下に使用するようにしてください。

(4)妊婦体操などで適度な運動をする

適度な運動は、血行促進効果で腰痛緩和に役立ちます。
時々、妊婦体操を行うのもおすすめです。

A.ラジオ体操の前屈・背屈

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出典:かんぽ生命

無理のない範囲で行いましょう。

B.ブリッジ

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出典:日本家庭健康プログラム

仰向けになり、足の裏はしっかりと床につけたまま、お尻だけを持ち上げます。

C.骨盤を持ち上げる体操

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出典:日本家庭健康プログラム

図のように四つん這いになり、猫のように背中を5秒ほど丸めて戻すのをくり返します。

(5)骨盤を支えるベルトを着用する

不安定な骨盤をベルトで支えることで、腰痛を緩和することもできます。

●トコちゃんベルトII
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出典:トコちゃんドットコム

【つけるときの注意点】
・自分に合ったサイズのベルトを選ぶ
・つける場所は、正しい位置に
・きつくしめすぎないようにする
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出典:トコちゃんベルトの青葉

2.ただの腰痛ではない場合の症状と対処法

(1)切迫流産

腰痛と共に、出血や下腹部痛が起きた場合、切迫流産の恐れがあります。
切迫流産とは、妊娠21週くらいまでの時期に、胎児がきちんと育たず、成長が止まる、子宮の外に出るなどの状態にあり、流産しかかっている状態になることです。
少しでも徴候があればすぐにかかりつけの婦人科を受診してください。

(2)椎間板ヘルニア

腰痛と共に、足がしびれたり、歩行障害などが現れたりした場合、椎間板ヘルニアの可能性もあります。この場合、整形外科を受診する必要があるケースもありますので、まずはかかりつけの産婦人科に相談してください。

3.まとめ

妊娠初期の腰痛は、赤ちゃんを産むために必要なホルモン分泌によるものです。
あまり気負わず、一時的なものと捉えて、できるだけリラックスして対処するのがポイントです。

これから生まれくる赤ちゃんが健やかに育つように、大事にいたわり、時には適度に体を動かして、明るく健康的に過ごしましょう。

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