姿勢の悪さに悩んでいませんか? 猫背を治す方法…ちゃんとあります! 猫背は机に座って過ごすことが多い現代人の生活習慣病の一種であり、健康面、美容面ともにいろいろなデメリットがあります。猫背を治すためには、日常的な心がけと、効果的トレーニングを組み合わせることで、弱った筋肉を意識的に動かしてあげることが大切。 また、人が猫背になってしまうメカニズムも、美しい姿勢を取り戻し、健康と美容のデメリットを解消できるテクニックとともに学んでいきましょう。
1.猫背を本格的に矯正する効果的な体操
猫背は一種の生活習慣病であり、意識的な生活改善、継続的なトレーニングをすることでやがて改善に向かいます。 文典:日本経済新聞
1-1.丸まった胸椎をストレッチする体操
仰向けになり、手を頭の上に真っ直ぐ伸ばし、肩甲骨の一番下が中心になるように意識します。腰が反らないように、両足を上げて壁につけるのがポイント。また丸めたバスタオルを背中の下に置くと効果的です。あごを引くことを意識しながら、この姿勢で胸を伸ばす動作を30秒間×3セット行ってください。
1-2.大胸筋を伸ばす体操
四つんばいの大勢になり、両肩が両腕の真上にくるように意識します。膝の間は拳ひとつ分開けてください。この状態から体重を後ろにかけて、猫が伸びをするような姿勢で大胸筋を伸ばします。30秒間×3セット行ってください。
1-3.背中の筋肉を鍛える体操
イスに座った状態で、水泳のけのびのように、まっすぐ前方に腕と首を向けます。このときあごを引くと、首の後ろの筋肉も伸びます。まずこの姿勢を10秒行ったら、次に首を垂直に起こし、ひじを引いた姿勢で10秒待ちます。最後にひじの位置を変えずに、腕を垂直に立てて手のひらを前方に向けます。この姿勢でも10秒。この一連の動きで、背中の筋肉と首の前の筋肉を運動させることができます。
2.今すぐ始められる簡単猫背解消テクニック
猫背を治す第一歩は日常の習慣改善から! 簡単なのに効果がある猫背解消テクニックを紹介します。
2-1.荷物を左右均等に持つ
片方の手で重い荷物を持つと、身体は逆側に傾きます。これは身体の左右のバランスが崩れている状態なので、長い時間続けることで身体の歪みにつながるかもしれません。 特に気をつけたいのは、通勤などで重いショルダーバッグなどを持つときです。なるべく左右に頻繁に持ち替えて、両サイドに負担を分散するようにしてください。またリュックなど両肩で背負うタイプのバッグなら、負担が左右均等になります。 ×↓ ◯↓ 文典:脱!かくれ老化プロジェクト
2-2.骨盤が歪まない座り方を心がける
多くの社会人や学生にとって、イスに座って過ごす時間が非常に長いことが、猫背に悩む人が多い原因になっています。以下を気をつけることで、正しい姿勢を維持し、猫背の矯正に効果があります。
- 目線の高さはなるべく真っ直ぐ
- ひじが真っ直ぐではなく、適度に曲がっている
- イスには深めに腰かける
- 腰が垂直に立っている
- 太ももが床と平行
- 床に足がついている
文典:日本経済新聞
2-3.スマホを操作するときにはなるべく目線を上に
スマホを操作していると、いつの間にか視線が落ち、猫背になっていませんか。スマホを持っていない手を胸と肘の間に入れ、持つ手の肘から手首にかけてを一直線の状態にします。こうすることで目線が落ちにくくなります。 文典:Suits-woman.jp
3.猫背の原因を知り、対策に役立てる
最初に解説した、即効性のある猫背対策をさっそく実践していますか? 次に、知らずのうちに猫背になってしまうメカニズムを学んでいきましょう。猫背を招く大きな要因となっているのは、私たちの頭部の重さです。頭部は成人で約6kgの重さがありますが、これはスイカ1個分とほぼ同じ。身体は常にこの非常に重い頭をバランスよく支えていますが、このバランスが崩れることにより猫背となってしまうのです。
3-1.イスに座ると体重を支える範囲が前へ広がる
通勤や通学で利用する電車や車、会社や学校の机など、ライフスタイルにもよりますが現代人は非常に長い時間イスに座る傾向があります。イスに座っていると、立っているときとくらべ、体重を支えるための範囲である支持基底面が前方に広がります。
3-2.頭部を前方に持っていたほうが姿勢は楽
立っているときは支持基底面が足の真下になるため、背骨の上に頭部が自然に乗ります。これが座っていると、支持基底面が前方に広がるため、前屈みになった方が姿勢は安定して楽になります。これが猫背の姿勢です。立っているときのように背骨を真っ直ぐ伸ばそうとすると、腹筋を動かさなければいけません。 さらにイスに座っている状態でパソコンを操作したり本を読むことで、目線は下がり、両腕は前に出るため、より猫背の姿勢になります。
3-3.胸椎が必要以上に曲がりデメリットを引き起こす
身体の中心を走る脊椎~胸椎~腰椎は、重い頭部をバランスよく支えるため、それぞれがゆるくカーブをして負担を逃がす構造になっています。脊椎は前、胸椎は後ろ、腰椎は前へカーブしていますが、猫背になると胸椎が必要以上に後ろにカーブしてしまいます。たしかに重心を前に移動させるために前屈みになれば姿勢は楽になりますが、様々なデメリットが身体に現れます。
4.猫背のデメリット
4-1.健康の問題
胸椎が後ろにカーブしすぎていることで、頭部の重心が正常な状態よりも前に位置することになり、僧帽筋などの肩の筋肉に強い負担がかかります。その結果、肩こりなどの自覚症状が身体に現れます。
4-2.美容の問題
猫背は美容面でもマイナスです。うつむいて見えるため暗いイメージを与えますし、女性の場合なら猫背により大胸筋や背筋が衰えると脂肪がバストにつかず、脇や背中に脂肪がついてしまいます。猫背解消にはバストアップの効果もあるのです。
5.まとめ
猫背になるメカニズムと、効果的な解消方法をここまで解説してきました。猫背になる原因がある以上、その原因を解決すれば、猫背も自ずと改善に向かうはずです。ここで紹介した体操は効果的なものですが、1日や2日でいきなり効果は出ないかもしれません。長い目でじっくり取り組み、ぜひ美しい姿勢を取り戻してください。