捻挫の腫れが引かない!重症度別の対処法

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あなたは捻挫をしてから応急処置はしたものの、数日経っても腫れが引かずにお困りではありませんか?

捻挫の腫れがなかなか引かない場合、捻挫をした箇所の靭帯が傷ついている程度が深刻なのかもしれません。また、捻挫ではなく脱臼や骨折の可能性もあります。

そこで、捻挫の重症度を腫れや症状から見極める方法と、その重症度に応じた正しい対処法をご紹介します。

目次
1.その捻挫の腫れ、どれくらい?
1-1.捻挫の重症度をチェックしてみよう
1-2.捻挫をするとなぜ腫れるのか?
2.捻挫の程度に応じて適切な対処をしよう
2-1.基本的な対処方法~RICE処置
2-2.捻挫の程度ごとの対処方法
2-3.病院を受診すべき基準
2-4.捻挫で受診する病院
3.捻挫以外の場合の腫れ~脱臼・骨折
3-1.脱臼と骨折の見分け方
3-2.脱臼と骨折の対処方法
4.まとめ

1.その捻挫の腫れ、どれくらい?

1-1.捻挫の重症度をチェックしてみよう

あなたの捻挫の腫れは今、どの程度ですか?

捻挫とは靭帯と呼ばれる骨と骨とをつなぐ筋状の組織が損傷することです。捻挫は、この靭帯損傷の程度に応じて次の3段階に分けることができます。

それぞれの腫れ方と症状を紹介しますので、まずは自分の程度を確認してみてください。そして、後ほど紹介する段階に応じた適切な対処法を行いましょう。

(1)軽度:靭帯が一時的に伸びている
(2)中度:靭帯の一部が切れている
(3)重度:靭帯が完全に切れている

それぞれの程度では、次のような腫れ方と症状を伴います。

(1)軽度

nenza_1
・腫れは少ない。1~2週間で引く
・内出血はあっても少ない

(2)中度

nenza_2
・痛みを伴う腫れと内出血がある
・2週間経っても腫れが引かない
・関節が少し不安定に感じることもある

(3)重度

nenza_3
・痛みを伴う腫れが強い
・2週間経っても腫れが引かない
・関節が不安定で、足首の捻挫の場合は痛みによって歩行困難になることもある

出典:軽度:森田鍼灸接骨院 中度:中野接骨院 重度:三浦スポーツ整骨院

1-2.捻挫をするとなぜ腫れるのか?

捻挫をすると腫れるのは、ひねったりくじいたりした関節部分の靭帯や腱、軟骨などが傷ついたときに、血管が傷ついて内出血を起こすからです。
内出血が起きると、その部分が腫れてきます。
つまり、損傷の度合いが高く、出血が多いほど腫れは大きくなるのです。

2.捻挫の程度によって適切な対処をしよう

2-1.基本的な対処方法~RICE処置

軽度、中度、重症度と、どの程度の捻挫の場合でも、捻挫を起こしてから1~2日は冷やし、3日以降は温めるのが原則です。
まずは血流を止めるために冷やして安静にし、腫れや内出血、痛みが引くのを待ちましょう。

捻挫の応急処置のことをRICE処置(安静・固定・冷却・拳上)といいます。詳しい方法は「この捻挫、病院へ行くべき?チェックリストと病院での治療法」で紹介していますのでぜひご覧ください。

image19出典:アクア五月が丘整骨院

●応急処置の注意点

・捻挫した当日は血行がよくなりすぎると腫れがひどくなるので、入浴は避けて、シャワー程度に留めましょう。

・湿布は冷やしたり温めたりする効果はなく、あくまで痛み止めです。湿布に含まれている「消炎鎮痛剤」が皮膚へ浸透すると刺激になり、治りが遅くなることもあるので、応急処置では使用を控えてください。冷やすのにはビニール袋に氷を入れたものや保冷剤などを使いましょう。

2-2.捻挫の程度ごとの対処方法

基本的な対処の後は、程度に応じて適切な対処を行いましょう。

(1)軽度

通常、RICE処置だけでおさまります。ただし、完全に治るまで無理して患部を使わないことが大切です。およそ4~6週間は回復期間と考えましょう。

(2)中度

RICE処置と共に、包帯やテーピングなどで1~2週間、患部の固定をします。
場合によっては、ギブスや装具などで固定することもあります。
病院の受診をおすすめします。

(3)重度

RICE処置の後、一定期間、ギブスや装具などで固定し、断裂した靭帯が元通りになるようにします。完治まで1~2ヶ月ほどかかります。
必ず病院を受診しましょう。場合によっては断裂した靭帯の縫い合わせ手術を行うこともあります。

2-3.病院を受診すべき基準

捻挫をした後、病院で診療を受けるべきかどうかの基準は明確には定められていません。気になる症状がある場合には、程度によらず受診しましょう。

およそ次のような判断基準が考えられます。ぜひ目安にしてみてください。

・腫れや痛みが2週間以上経っても引かない
・捻挫をしたときに、パチンというような破裂音がした
・痛みが強い
・患部を動かせない
など

2-4.捻挫で受診する病院

捻挫をした場合に受診する科目は整形外科です。
整形外科は、下記のリンクから探すことができます。通いやすい自宅や勤務先、学校に近い病院を選びましょう。

日本整形外科学会の「専門医を探す」から検索する

「ここカラダ」で地域の整形外科を探す

3.捻挫以外の場合の腫れ~脱臼・骨折

足をくじいたり、打撲したりしてひどく腫れたり痛みが強かったりした場合、脱臼や骨折を起こしている可能性も考えられます。脱臼は関節の組み合わせがずれることで、骨折は骨が折れたり、骨にヒビが入ったりするケガのことです。

3-1.脱臼と骨折の見分け方

脱臼と骨折は、捻挫と同様、腫れと内出血、痛みが起きるため、区別がつかないことがあります。
そこで、それぞれの見分け方をご紹介します。
ただし、基本的に素人では正確な判断はできないと考え、普通の捻挫ではない徴候が見られたら、早急に病院を受診するようにしてください。

(1)脱臼(だっきゅう)の見分け方

脱臼すると、かなり強い痛みと共に、腫れ、内出血が起きます。
捻挫や骨折との見分け方は次の通りです。

・痛みが強い
・関節が変形している
・関節の動きが制限されている
・動かすとあらゆる方向に痛みが走る
(捻挫の場合、捻挫した方向のみ痛む)
・安静にしていても痛みが続く

(2)骨折の見分け方

骨折すると、怪我をした直後から急速に腫れ、内出血が起きます。
捻挫や脱臼との見分け方は次の通りです。

・急速に腫れた
・痛みが強い
・動かすことすらできない(折れた部位による)
・変形している
・関節以外の場所で骨が曲がる
・押すと一部分だけ痛みが走る
・腫れが2~3週間経っても引かない

3-2.脱臼と骨折の対処方法

(1)脱臼の対処方法

脱臼の可能性があると分かったら、応急処置として捻挫と同じRICE処置を行います。見た目や症状はたいしたことがなくても、早急に病院を受診しましょう。重篤な後遺症になる可能性もあるからです。また、無理に脱臼した箇所をひっぱったりして元に戻そうとするのは絶対に避けましょう。

脱臼の場合、整形外科でレントゲンを取り、関節がどうずれているのかや、骨折の有無などが確認されます。

(2)骨折の対処方法

骨折の可能性があると分かったら、応急処置として捻挫と同じRICE処置を行います。そして早急に病院を受診して治療を受けましょう。
もし動けない、出血が激しいという場合にはただちに救急車を呼んでください。

病院を受診すれば、ギブスで固定するなどして治療することになります。折れた骨も元の位置に固定して無理をかけなければ、ほとんどの場合、後遺症を残さず治すことが可能といわれています。

4.まとめ

捻挫で生じる腫れは、その靭帯損傷の程度によって大きくなり、同時に痛みや内出血を伴います。腫れが2週間以上の長期間に及んでいる場合には、靭帯損傷の程度が大きい可能性が高いので、自己ケアではなく早急に病院を受診しましょう。

また、脱臼や骨折の場合も、同じように腫れるものです。他の症状や特徴をよく観察して、気になることがあった場合にはすぐに病院を受診しましょう。いずれの場合でも、適切な治療を受ければ、早期回復と後遺症を防ぐことができます。

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