スポーツで怪我をしないための予防法と怪我の種類について

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スポーツ中に起こりやすい怪我とは?

サッカー フットボール

スポーツを楽しむことは体にも心にもよいことですね。しかし、どんなスポーツにもプレイ中の怪我はつきものです。そこでスポーツをする人によくある怪我や予防法、治療法についてまとめてみました。

スポーツしている時に起こる怪我には、「スポーツ外傷」と「スポーツ障害」があります。たとえば足を捻って足が腫れたというのがスポーツ外傷です。簡単にいうと怪我をした原因がわかっている怪我ですね。一方、スポーツ外傷ははっきりとした原因が思い当たらないが、いつも同じ場所が痛んだりするという怪我で、主に使いすぎることで起こることが多いとされています。

〈スポーツ中によくある怪我〉

・筋肉痛

筋肉痛の痛みは、筋繊維組織が再生する過程で炎症を起こしているという説と、運動によって蓄積した乳酸の働きが原因とする説があります。若い人は運動直後から、年をとるほどに時間差で発生することが多いため、翌日以降に筋肉痛があると「年をとった」と実感させられることもあるようです。筋肉痛は、疲労して壊れた筋肉(筋繊維)が再生する過程で起こるものなので、治すにはクールダウンと血流の改善がポイントになります。スポーツ直後にはアイシングなどで炎症を鎮め、マッサージや入浴で温めて血行をよくするのが筋肉痛の治療の基本です。また、運動後は筋肉がこわばった状態になっているので、ストレッチでクールダウンを十分行い、筋肉の柔軟性を取り戻しましょう。

・捻挫

Cropped shot of a young man holding his ankle in pain sprain a foot.
手首や足首の関節が開いた状態で、力がかかることが原因で起こります。関節が開いた状態になっていると、自分の体重を支えることが難しく、関節が限界以上に開くことで靭帯が損傷し、捻挫を発症します。
スキー、スノーボード、陸上競技、サッカーなどはとくに捻挫しやすいスポーツです。転びやすいスノーボードでは、体を支えるときに手をついてしまい、手首を捻挫することが多いようです。

治療方法としては患部を冷やし、心臓より高い位置に上げてからテーピングや包帯で固定し、完治するまで負担がかからないようにするのが基本です。捻挫予防の基本は、それぞれのスポーツの正しいフォームを身につけることです。自己流のフォームのまま続けていると、無理な体勢のところに体重がかかり、捻挫の主な原因となりやすいからです。

・肉離れ

太ももやふくらはぎの筋肉が断裂するスポーツ障害のひとつです。肉離れで起こる筋肉の断裂は、筋肉痛より広い範囲で起こるため、完治までに数週間かかることもあります。主な症状は、膝の曲げ伸ばしに伴う痛みや歩行困難です。また肉離れは完治しても、再発しやすいので注意が必要。もし肉離れが起きたら、「横になって安静にする」「患部を冷やす」「患部を圧迫する」「患部を心臓より上に挙げる」という、4つの応急処置を行いましょう。痛みが引いてきたら温熱療法などで回復を待ちます。また、抗炎症剤や電気刺激などの治療も行うことがあります。

・足がつる

足がつるのは、筋肉の痙攣が原因ですが、痙攣は発汗などによる脱水症とミネラル不足などが原因となって起こります。とくにふくらはぎ周辺の筋肉がつることを「こむらがえり」といい、水泳やサッカーなどでよく見られる怪我のひとつです。足がつるのを予防するには、疲労回復を早めるために、足の血行をよくすることが最善の方法とされています。運動の前後や寝る前にストレッチやマッサージを行い、筋肉の疲れを軽減しましょう。またマグネシウムやカルシウムなど、日頃不足しがちなミネラルを補給するのも効果的です。

・打撲

主にサッカー、野球、バスケットボールなどの球技や、走り高跳び・棒高跳びといったジャンプ系の競技で起こることが多いのが打撲です。腹部や頭部を除けば、運動に支障がないスポーツ障害なので、適切な応急処置を行えばすぐに復帰できます。応急処置の基本は安静とアイシングです。4日過ぎたら患部を温め、血行をよくして自然治癒を促します。

・脱臼

脱臼は関節を構成している骨同士が正しい位置に置かれていない状態です。柔道のような相手の選手とぶつかり合うような激しいスポーツ、野球、サッカーなどの球技、テニスや水泳など関節を大きく使うスポーツに多く見られます。また関節の脱臼は、靭帯にも影響を及ぼし、炎症を起こしたり捻挫に発展したり、靭帯断裂を起こすこともあります。脱臼の治療は、関節を元に戻す整復が行われますが、その後の靭帯への処置も重要なので、専門の整体師、整形外科などで診てもらったほうがよいでしょう。

どんなスポーツにも効果ありのトレーニング

アスリートであれ、アマチュアであれ、怪我をせずにスポーツを楽しみたいものですね。そのためには、基本的なトレーニングや柔軟体操などを知っておきたいものです。そこで怪我を少なくするための対策を紹介します。

Young men and women have a stretch movement of the arm

1)準備運動

スポーツの種類を問わず、準備運動は最も重要なものです。関節の動きを滑らかにし、筋肉を最良の状態にする効果が期待できるからです。運動前の準備として、関節を柔らかくし筋肉をほぐすことを目的としたストレッチを取り入れましょう。

2)スロートレーニング

ゆっくり行う訓練法で、時間をかけて筋トレを行うのがスロートレーニングです。このトレーニングでは、重さで筋肉に負荷をかけるのではなく、時間で負荷をかけるため、同じ筋トレ内容でも段違いの効果があります。また、通常の筋トレは鍛えたい部分の筋肉しか鍛えられませんが、スロートレーニングでは、鍛えたい部位以外の筋肉にも刺激を与えることができます。結果としてスポーツ障害の原因となるオーバーユースを防ぐことができるようになります。

3)ランニング

体力の向上と足腰の鍛錬に効果があるランニングは、あらゆるスポーツの基礎訓練として最適です。ただし、ランニングもスポーツのひとつですから、過度になると膝や足首へ負荷をかけることになり、疲労が蓄積してスポーツ障害の原因になるので注意が必要です。体力の限界を超えることなく、体調に合わせて無理なく行いましょう。

まとめ

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スポーツを楽しむためには、まず怪我をしないことが大事ですね。気持ちだけが先走って、準備運動もせずにいきなりプレイすれば、怪我をする確率も高くなってしまいます。脱臼などのように、一度発症するとクセになるような怪我もありますから、そうなる前にしっかりウォーミングアップし、運動後のケアも忘れずに行ってくださいね。

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