整体院を開業しようと思っても何から手を付けたらいいかわからない。資格が必要なのかな?いくらくらいかかるのかな?学校に通った方がいいのかな?何を準備すればいいのかな?とにかくわからないことばかり。なんてことありませんか?
今の職場の給料では先が心配だし、安定して稼げる職を手につけておきたい。そんなあなたの為に、整体院を開業するにあたって、失敗しない為の注意点から開業して成功するまでをポイントで解説しながら順を追って紹介していきます。
あなたの不安に思うこと、わからないこと、悩んでいることを開業までの流れに沿って7つのポイントに絞って伝えていきます。順を追ってそのまま活用してもらうことで、あなたも整体院の開業に繋げることができるでしょう。しかも失敗することなく。
【目次】
1:整体院を開業するための基礎知識
2:整体院開業のタイプ
3:整体院開業に関するお金の知識
4:開業を決意、成功するためにやるべきこと
5:成功する開業準備
6:開業をよりスムーズにする為に
7:整体院成功経営者のヒント
1:整体院を開業するための基礎知識
整体院を開業する前に正しい整体師像を確認していきましょう。当たり前のことのようなこの知識を知っておかないと法令に引っかかってしまったりと、危険な目に合いかねませんので確認みましょう。
1−1:整体業界の実態
近年の整体業界は大手チェーン店が多数出展しており、駅前などには多くの整体院が展開しています。そして、それと併行して整体師を職業とする人が年々増加しています。整体師としての全国の人数というのは統計されていないのですが、保険庁が調べた国家資格者の推移をご紹介します。業界の規模として参考にご覧ください。
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1-2:整体とは?
- 言葉通り体を整えるものである
- 筋肉や骨のバランスが崩れることによって肩こり・腰痛・その他の障害が体に起きる
- 体全体のバランスを取り戻し体の機能を改善し自然治癒力を高めることが目的の療法
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1-3:医業類似行為について
医療類似行為を詳しくみると医行為と医業類似行為と区分される。医行為は医者が行なう医療行為の為、ここでは医業類似行為について確認していきます。
- 整体師の行う業務の範囲は、広義にとらえた医療行為の一分野(社会通念上の分類)である
- 按摩、マッサージ、指圧、鍼灸、柔道整復業と療術(整体)に分類される
- 人の健康に害を及ぼすおそれのある業務行為でなければ禁止処罰の対象とはならない
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1-4:整体院開業に資格は必要か?
整体院を開業することに資格は必要ありません。
- 「今日から整体師です。」と言えばそれで整体師になれる
- 保険診療を取り扱った開業を目的とする場合は国家資格が必要
- 人に触れる以上は注意すべきことは沢山ありますので、注意してください。
1-5:整体師の資格の種類
整体師には国家資格と民間資格があります。
大きな違いがありますので必ず知っておきましょう。
1-5-1:国家資格
- 柔道整復師・あん摩師・マッサージ師・鍼師・灸師など
- 取得するためには国が定めた専門学校へ3年以上通う必要がある
- 取得するためには国家試験に合格することが必須
- 学費の目安として最低400万円~が必要
1-5-2:民間資格
- 国家資格とは違い国が定めたものではない
- 所有の有無に関係なく整体院を開業することができる
- お客さんから見た時の安心材料となる
- 取得方法は民間のスクール、通信講座などでも可
- 取得費用は法人などにより数千円~数百万円と幅が広い
1-6:国家資格と民間資格の大きな違い
あまり知られていないケースもありますが、国家資格と民間資格との違いは実に大きなものがあります。
保険診療なども含めて、知っておかなければいけないケースが多々ありますので確認しておきましょう。
1-6-1:保険診療
- 一番の違いは保険診療ができるかできないか
- 保険診療とは、交通事故などを対象にした施術が対象
- 腰痛や肩こりといった慢性的な症状に対して保険診療は不可
- 骨折、捻挫など外傷から起こったものに対しての保険診療が可
1-6-2:使える言葉ー使えない言葉
- 一番気をつけるべきは「治す」「治療」という言葉は禁止
- 診断を促す言葉は禁止
- マッサージという言葉はマッサージ師以外は禁止されています
1-6-3:使える器具ー使えない器具
民間資格で使用できない一例
- 低周波治療器
- 高周波治療器
- 超音波治療器
- 干渉波治療器
- 温熱治療器
- 光線治療器
- マイクロ波治療器
- その他の器具やエステ器具の使用は民間資格者でも使用は可能
※例外もありますので全てが使用不可能ではありません
1-6-4:整骨院(接骨院)と整体院
- 整骨院 ・・・ 柔道整復師の資格を取得した際に看板に名乗ることができる
- 整体院 ・・・ 資格の有無に限らず誰でも看板で名乗ることができる
※主には保険診療が使えるのか、電気器具が使えるのか、というのが大きな違いとなります。
1-7:整体で用いられる代表的な手技
手技と一言で言っても様々な技術がありますが、ここでは一部をご紹介させていただきますので参考にしてください。
また、整体という名称もありますが、全てを一括りにして整体と呼ぶケースが一般的です。
- 整体
- カイロプラクティック
- オステオパシー
- リフレクソロジー
- アロマテラピー
- 操体法
- アーユルヴェーダ
- タイ古式マッサージ
- ロミロミ
- ベビーマッサージ
- などなど・・・
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1-8:整体院運営に関連する法律
整体院の運営に直接関係するものの他に、気をつけておかなければいけない法律というのも存在します。ここでは注意するべき法律を記載しておきます。
1-8-1:衛生規則
直接肌に触れるなどといった場合に適応
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1-8-2:薬事法
サプリメントを扱う場合や化粧品などを扱う場合に適応
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1-8-3:誇大広告
商品内容やサービスの内容、価格を実際よりも優良と消費者に誤認させる記載をした場合やサプリメントを扱う場合や化粧品などを扱う場合に適応
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1-8-4:あきは法
マッサージ治療を目的とした広告を出した場合に適応
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1−8−5:柔道整復師法
柔道整復師に関する職務・資格など全般に関して規定されている法律
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1-9:整体院開業までの期間
実は税務署へ開業届を提出するだけで開業できます。整体院やリラクゼーションサロン自体に専門の法律が存在していません。整体院やリラクゼーションサロンというのは自由業となります。新たに事業を開始したとき、事業用の事務所・事業所を新設、増設、移転、廃止したとき又は事業を廃止したときの手続きをすることでその日のうちに開業できます。
1−10:開業手続きについて
国家資格を持った接骨院や整骨院の開業とは違い整体院を開業する場合の法的な手続きはありません。
税務署へ個人事業の開業届を提出すれば終了です
- 開業届けとは…事業を始めるにあたり、税金を納めますという届け出のこと
- 開業届けを提出すればあなたは堂々と整体院を運営することができます
- 開業手続きを終えておくことで経費としてお金を使用することも可能になります
2:整体院開業のタイプ
整体院の開業タイプには大きく5つの種類があります。1つ1つの特徴や開業資金をチェックしてあなたにあった開業タイプを見つけて下さい。
2-1:路面点
普段の道ばたでよく見かける整体院などがこれです。どこかの施設内にあるのでもなく、地域密着でやっていくのには一番適しているタイプになります。
2-1-1:開業費用
- 店舗用の賃貸物件の場合は保証金や敷金で10~15か月分の費用が必要になるケースが多い
- 審査や契約条件、住居物件によっても変動
(例)家賃が10万円の場合には敷金や礼金、保証金、内装、引越し費用などを含めて200万円ほどの資金が必要
2-2:自宅開業
自宅の一部を開業するということで、開業費用を押さえるのには一番適しています。顧客層としては身近な人からリピートをしてくれる人向けになります。
2-2-1:開業費用
- もっとも費用が掛からないやり方
- 設備や備品にもよりますが0円~での開業が可能
2-3:マンションタイプ
実はマンションタイプというのは多く存在しています。マンションやアパートでもたまに「◯◯整体院」という看板がありますが、それがこのマンションタイプになります。開業はできますが、事前に大家さんや管理会社と開業できるかどうか?の確認が必須です。また、開業要の専用のサイトでも調べることができます。
2-3-1:開業費用
- 契約にあたり敷金や礼金、保証金などで家賃の5~6か月分の費用が必要なケースが多い
- 場所により商用や法人契約によって契約できないので注意が必要
- 条件次第では店舗物件などよりも割安での開業ができる
(例)家賃が10万円の場合、敷金や礼金、保証金、内装、引越し費用などを含めて100万円ほどでの開業が可能になります。
2-4:施設内店舗
駅前や施設内などに入っている店舗がこのタイプになります。契約をするのに大変ということもありますし、家賃が高くなる傾向があります。中には売上の数%という場所もあったりと、しっかりと調べておかないと後で辛くなる事もあります。ただし、場所を押さえられると新規のお客さんが入りやすいという利点もあります。その反面、開業するにはコネであったりデベロッパーがいないと開業自体難しいケースが多いのがあります。
2-4-1:開業費用
- 坪単価=100万円で10坪を借りる場合、それだけで1000万円が必要になる
- 上記に加えて同額の保証金も必要となる
- 上記に加えて店舗改装費も必要になる
- 期間を設けての開業のケースが多いので契約時には要注意
- ケースによっては固定家賃+共益費+歩合家賃ということもある
2-5:フランチャイズ
多店舗展開をしている店舗の場合、フランチャイズのオーナーとして開業することもできます。成功しているノウハウをそのまま使うことができるというのが大きなメリットとなります。その反面、やりたいことの自由に制限がかかるということがあります。中には場所は自分で探すというケースもあるので注意が必要。
2-5-1:開業費用
- 目安の金額としては500万円~2000万円程
- これから店舗展開をしていく企業と、既に展開している企業とで金額は様々
- ブランドイメージの確立によって金額に差が生じる
2−6:訪問整体師
店舗を構えずに訪問整体師として活躍するケースも件年では増加傾向にあります。これは、高齢化社会が進むにつれて需要は高まると考えられています。しかし、訪問の場合、男性であれば女性から敬遠されやすく、女性であれば何かあった際の対処が難しくなる。という一面も持っています。普段は店舗を構えて、休みの日に友人や知人、顔見知りのお客さんへ訪問で施術をしているというケースもあります。
2-6-1:開業資金
- 開業資金を必要としないケースが多くみられます
- 土地や建物を必要としないので自宅で開業できます
2-6-2:訪問に関するポイント
- 高齢化社会が進むにつれて需要は高まります
- 看板などが無い分認知されにくっくなります
- お客さんを集めることが大変になります
- 交通費や施術代金などの設定をしっかりと提示する必要があります
3:整体院開業に関するお金の知識
整体院を開業、経営するにあたり、知っておかなければいけないこと、知っておいた方が良いもが存在します。あなたが整体院を開業して成功したいと思うのなら、お金についての知識は必ず持つようにしましょう。
3-1:売上の公式を知る
売上 = 施術単価 × 顧客数(新規のお客さん) × 来院頻度(リピート)
全てはかけ算で売上は構成されていて、この売上の公式を知り、使いこなすことであなたの整体院の売上というのは自由にコントロールすることができるようにもなります。
3-2:開業した際の収入例
開業した際の収入をイメージする方法を例に沿ってお伝えします。このイメージを持っておくことも重要となります。
3-2-1:例1
一回の施術料が5,000円で1日4名のお客様が来たとします。
営業稼働日が25日の場合⇒月額売上50万円。
年間に直すと売上は600万円になります。
しかし、そこから経費を引いていかなければなりません。
家賃を月額10万円とすると×12ヵ月=120万円となります。
また、諸経費として消耗品や電気代など年間50万円程度を除いた場合差引金額の約430万円があなたの年収となります。月換算⇒約36万円となります。
3-2-2:例2
一回の施術料が5,000円で1日10名のお客様が来たとします。
営業稼働日を25日の場合⇒月額売上125万円。
年間に直すと売上は1,500万円になります。
そこから家賃を月額10万円×12ヵ月=120万円を引き諸経費として消耗品や電気代などの50万円程度を除いた金額の約1,030万円が年収となります。月換算⇒約86万円があなたの月収です。
他にも差引するものがあれば必要になりますし、税金の支払などもありますので、全てがあなたの給料として見れるのか?というとそうではありませんので、注意してください。
3-3:開業資金
開業に必要な資金は全て自己資金で準備できることが理想ですが、開業に掛かる資金量は大きくなるため、日本政策金庫や地方自治体の制度融資を活用することが一般的です。また、開業資金には、大きく分けて「開業資金」と「運転資金」があります。
3−3−1:開業資金と運転資金
- 開業資金・・・開業に必要な資金のこと
- 運転資金・・・開業した整体院を継続的に運転(経営)していくために必要な資金のこと。
3−3−2:運転資金の概要
運転資金に含まれる費用
- 人件費
- 仕入原価
- 家賃
- 水道光熱費
- 広告費
これらの整体院を経営していく為に必要な経費全般を「運転資金」と呼ぶ。一般的には開業に準備しておきたい目安資金としては、「開業資金」+3ヶ月分の「運転資金」と言われています。
(例)
必要な開業資金が500万円、一月あたりの「運転資金」が100万円だとすると、開業前に準備しておきたい資金総額しては800万円になります。
詳しくは【3−10−3:運転資金】を参照
3−4:融資の種類を知っておく
融資を受けるにも業者を通じて得る方法や親族から借り入れる方法と様々です。
それぞれに注意点があるので知っておく事であなたにあった融資の獲得方法がみつかります。
3−4−1:銀行融資の場合
営業予定地の近くで毎日の売上が入金しやすい金融機関を選ぶことが基本となります。常に家族が預金をしている、家族が年金の受取口座がある、公共料金の支払いを自動振替でしている、家族が給料振込の受皿口座を持っている等、取引の数が多いほど有利です。
銀行借入れの場合、貸し付け窓口に直接出向いても、銀行の質問に対して、なかなか正確な解答が出来ませんから、まず営業担当者に相談する事をオススメです。
- 借入を申し込む際には事業計画書が必要
- 添付する各種見積もりも準備します
- 申し込み金額により不動産担保を要求される場合があります
- 保証人は1~2名は予め準備しておく必要があります
3-4-2:国民金融金庫
「新規開業資金」として低金利で借入れ出来るシステムのことです。開業時に銀行や信用金庫からは実績のない事業への融資を受けるのは困難になってきます。日本政策金融公庫は、開業や小企業に対する融資を主に行なっている公的金融機関になります。
ただし、同業種での経験を要求されます。その場合、同業種である証明として源泉徴収票の提出を求められる場合があります。
- まず最寄の国民金融公庫の窓口で「借入れ申込書」の書類を一式もらいます
- 記入後に提出します(郵送で行っても結構です)
- 提出後に面談日の連絡があり、ここで事業計画の詳細がたづねられます
- 後日融資決定の連絡があり、借入れに必要な融資関係の書類が予め送付されます
- 印鑑や指定された必要書類を持って窓口に行くか、郵送で済む場合もあります
- 融資関係書類提出後に、指定口座に融資金が振り込まれます
「借入れ申込書」に新規事業の場合、別紙で「事業計画書」が同封されており、この事業計画書の記入が正確に行われている事が重要です。
- 総額の資金計画、毎月の経費算出、返済予定の金額等、会計、経営の基本的知識が要求されます
- 全国152カ所に支店があり、利用面でも使いやすいのが利点です
- 沖縄県のみ沖縄振興開発金融公庫が同様の融資を行っています
3−4−3:地方自治体の制度融資
自治体や商工会議所などが独自の融資制度を持っている場合がありますが、保証協会や日本政策公庫と一体になって融資を受けやすく、また金利を安く設定している場合もあります。
参照サイト:http://www.okumurayoshifumi.com/shinyou/111.html
3-4-4:親族
金融機関からの借入れと同じ厳密な契約書が必要です。あやふやな口約束での借入れの場合、贈与と見なされ、贈与税が発生する場合があります。「金銭消費貸借証書」を作成し、「返済予定表」が必要です。また「確定日付」も必要となります。
- 毎月の振込の証拠と、相手方指定口座に返済した証拠を必ず残しましょう
- 親族間の借入れでも金利は発生します
- 金利を支払わない場合、その金利分は贈与と見なされるます
- 必ず金利設定を双方で取り決め「金銭消費貸借証書」に記載しておきましょう
3-4-5:リース契約
近年リース契約のリース会社による審査は、かなり厳しい判断があります。
車のリース契約と同等と思い、安易に契約が出来ると感覚がありますが、施術器械等の場合違った審査判断です。車は所有権や使用者が明確に車検書に記載されていますが、施術器械の場合比較的容易に移動も可能で、明確な所有権の表示ができない理由の一つです。
厳しい審査判断の理由は、返済の延滞や、自己破産等が多く発生しており自己資産や保証人の資産背景が重要視されます。リースはリース会社から施術器械等を借り、その使用料を支払う契約形態ですので、そのリース料は全額経費で計上でき、会計処理がしやすく、家賃やガレージ代と同じ感覚で取扱い出来ます。
リース契約を満了した時点で、「再リースのお伺い」がリース会社から送付されます。再リース料はリース会社で若干相違しますが、年間リース料の「10分の1」の料金で1年間リース契約を延長出来ます。その後再度リース契約をするか、機械をリース会社に返却するか、買取を行うかの選択をします。
施術器械の場合、廃棄処分証明が必要な為、直接リース会社に交渉するより、購入した販売会社に相談される事をお勧めします。
3-4-6:ローン契約
- ローンの場合、金融機関やリースより、金利負担分が高くなる
- 会計処理は、支払い利息は、利子割引料として経費計上する
- 元金は利益からの返済となり、リース料額が多くなると利益の裏付けが必要
「アドオン方式」で金利表示されている場合、「残存方式」で金利表示さてれいる場合、同じ数値であると、「アドオン方式」はかなり割高の金利負担となります。どちらで表示されているか確かめる事が重要です。
3−4−7:アドオン方式について
返済修了まで当初の借入金額を元本とし、利息を計算する返済方法のことを言います。これは、当初の借入金学に対して利息計算をし、その利息合計を返済回数で割って均等に月々の支払を計算する仕組みになっています。
一般的にアドオン方式は、元利均等返済方式や元金均等返済方式とは異なり、返済が修了するまで、当初の借入金額をもとに利息計算をし、計算上において元本(元金)が減らないため。途中で繰り越し返済をしても支払利息の軽減効果はありません。
3-5:融資を受ける前の準備
融資を受けるには審査があります。その際に融資を勝ち取る為に準備しておくとよいものをご紹介します
- 賃貸契約書
- 保証金
- 前賃貸の領収書
- その他不動産に関するもの
- 内装資料
- リース機器の契約書
- 備品についての見積書
- その他の経費に関する見積書の取り寄せ
- 事業計画書(次項で解説)
3-6:銀行融資の受け方とポイント
銀行融資を受ける際には、通常は銀行窓口で融資相談を行ないます。
今ではどの銀行でも融資というのは専門の窓口を設けています。
3-6-1:銀行に行って伝えること
融資相談窓口に言った際には
- なぜ融資が必要なのか
- 自分は何をしているのか、したいのか
この2点を担当者に伝えればOKです。銀行によっては、融資担当者からどのような融資が良いのか、融資の可能性がどの程度あるのか、相談した時点でわかることを教えてくれます。
3-6-2:個人の場合はカードローンも使える
個人の方が融資使途自由なカードローンを申し込む場合には窓口に出向く必要すらありません。インターネットからすぐにカードローンの申込みをすることが可能です。
審査に関しても、早ければ1日程度で結果がでるのでスピーディーに進みます。これは窓口で融資担当者とのやり取りをするのとは雲泥の差がありますので、急ぎの場合は積極的に検討することをオススメできます。
3-7:融資交渉のポイント
- 事業計画書を自分で融資担当者に説明できるようにしておく
- 自身の人柄と整体院のビジョンを理解いただくよう誠実に対応する
- 整体業界全体についての動向を説明できるようにしておく
3-8:金融機関との契約
自宅で開業しよという場合を除き、開業資金は最低でも100万円は想定しておきましょう。開業するまでに、経験を積んでいく間に100万円は開業資金として貯蓄しておけると一番いいでしょう。
自宅開業以外は、起業・独立開業という書に創業融資を調達することが一般的です。創業融資の借入先として可能性があるのは、日本政策金融公庫の新創業融資、都道府県・市区町村などの自治体などが行なっている創業融資のどちらかになります。
いずれで借りるとしても、全体でかかるお金の中から何割かの自己資金を用意できたか、という自己資金割合が審査の重要なポイントとなります。日本政策金融公庫の新創業融資の場合、原則全体の3分の1、自治体の創業融資の場合は2分の1が必要です。(自治体によっては自己資金割合の用件は異なります)
※日本政策金融公庫で新創業融資を調達するノウハウは下記URLで紹介されてます。
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3-9:助成金を使う
あまり知られていませんが、国からの助成金という制度があります。これは、難しく書かれている上に、役所の方からも知らされるケースはほぼありません。受取対象となれば最大で220万円の助成金が入りますので、チェックしておきましょう。
3-9-1:助成金とは
条件や時期によっても違いますが、国はこれから事業を起こそうとする人を応援するために多くの助成金制度を設けています。その中でも、受給資格者創業助成金という制度は、多くの方が対象となる可能性があります。
改正や廃止になることもあるので、詳しい内容や条件等についてはその都度調べてください。
3-9-2:助成金を受け取るための条件
- 受給資格にかかる雇用保険の基本手当の算定基礎期間が5年以上ある受給資格者
(過去5年以上、雇用保険適用の会社で働いていたかどうか?) - 当該法人等の日の全日において、受給資格者であったものが設立したものであること
(オープン前日までバイトや就職などせず、失業していたか?) - 創業受給資格者が、当該法人等の業務に従事するものであること
(開業した本人が、常にその仕事に関わっているか?) - 当該法人等の設立の日以後3か月以上事業を行なっているものであること
(そのお店が3か月経過しても存続しているかどうか?) - 設立の日から1年を経過する日までの間に継続して雇用する労働者を雇い入れること
(開業して1年以内に、長期のスタッフを雇い入れたか?) - 法人等の設立の日の前日までに雇用保険受給資格者証の写しを添えて法人等設立事前届けを提出したもの
(開業する前日までに、ハローワークに届け出なければなりません)
上記の条件を満たした場合、創業に掛かった経費(人件費や消耗品などは含まれない)の3分の1(最大150万円+上乗せ50万円)が支払われます。開業前日までに届けないと認められないため、知らずに開業すると損をしてしまうのでしっかりとチェックしておきましょう。
3-10:開業資金以外に関する注意点
開業資金の他にも実は重要なことがあります。これをしっかりと把握しておくことで整体院を開業後成功するかしないかの分岐点になります。
3-10-1:自己資金
自己資金は、開業費用の30%程度は必要です。準備はしておきましょう。
親からの借入金は、自己資金に含まれますので可能であれば検討しましょう。
3-10-2:キャッシュフロー
お金はどこから来て、どこへ行ったのか、「現金の流れ」を具体化させたものです。開業前から開業後も常に意識しておくことが、成功への秘訣になります。一言でいえば、整体院専用の家計簿というイメージです。これを作ることで経営の安定化が図れるようになります。
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3-10-3:運転資金
整体院では、特に大きな支出を伴う仕入れもなく、売上も現金で回収できますので、運営が軌道に乗れば運転資金に困ることはありません。しかし、売上が無くても毎月の固定費(賃料や人件費、広告費など)は発生し続けます。クレジットの場合はケースによってはすぐに現金化されないので注意が必要です。費用の計算をする時には費用を「固定費」と「変動費」にわけて考えます。
- 固定費・・・月々の売上に関係なく固定して発生する費用のことで、整体院では賃料や設備の費用などがあたります
- 変動費・・・売上高に応じて増減する費用のことで、消耗品費や人件費、水道光熱費、広告宣伝費(クーポンサイトでの告知、割引券の作成など)のことです
ここでいう人件費とは従業員のお給料や交通費などで、自分の給料は計算しません
3-10-4:損益分岐点
毎月の売上が固定費と変動費を足したものとイコールになれば利益はゼロで、これを損益分岐点と言います。この損益分岐点が整体院を経営をしていくにあたっての最低ラインになり、売上が費用を上回って初めて自分のお給料になります。整体院の経営を安定させて継続していく為にも初期投資の費用などのお金に対しての損益分岐がどのタイミングで超えられるのかが、重要にもなってきます。また、長期的な損益分岐点だけでなく、毎月の支払などをベースに見ていくことも重要になります。
3-11:確定申告
整体師として整体院を開業するのであれば、確定申告では青色申告を活用しましょう。なぜ青色申告がオススメなのか、どのように作成するのか、いつまでに何をすればよいのかを解説していきます。
3-11-1:青色申告のメリット
- 青色申告特別控除・・・事業所得の金額から65万円を控除できる
- 青色事業専従者給与・・・青色申告者には一定の要件を満たせば、配偶者や親族に実際に払った給与の額を必要経費とする特例が認められている
- 純損失の繰越しと繰戻し・・・事業が赤字となり損失が生じた際、損失額を翌年以後の3年間にわたり、各年分の所得から差し引くことができる。前年も青色申告をしている場合は、純損失の繰り越しに代え、損失額を前年の所得から差し引き、前年分の所得税の還付を受けることもできる
- 青色申告の給与所得控除・・・労務の対価として相当であると認められた場合、労務対価分の金額が控除となる(1年のうち6ヶ月以上の労務に従事)
3-11-2:青色申告をするための要件
帳簿書類および取引の記録・・・次にあげる帳簿を備えて、事業に関する全ての取引を正規の簿記の原則に従って、明記する
- 仕訳帳
- 現金出納帳
- 預金出納長
- 売上帳
- 仕入帳
- 総勘定元帳
- 試算表
帳簿の保守義務・・・所得計算の基礎となる帳簿書類のほか、取引慣行として作成される次の書類を7年間保存する
- 注文書
- 納品書
- 見積書
- 領収書
- 契約書
- 決算の為に作成した棚卸表
- などなど
決算の実行・・・適正に1年間の所得金額を計算するために棚卸しやその他決算に必要な整理を行う
確定申告者への記載または添付・・・確定申告書に次の明細書を記載または添付すること
- 所得金額の計算過程を示す損益計算書
- 12月31日の財産状態を示す貸借対照表
- 事業所得など金額の計算に関する証明書
3-11-3:青色申告決算書の勘定科目
3-11-4:確定申告の手順
青色申告を新規開業で行う場合、開業日から2ヶ月以内もしくは3月15日までに所得税の青色申告承認申請書を税務署へ提出します。全体の流れとしては次の通りです。
- 税務署に青色申告をする旨申し出る
- 個人事業開業届書及び青色申告承認申請書を提出する
- 税務署より青色申告の仕方の指導又は委託税理士の連絡がきますので対応します
- 指導に基づいて帳簿、証票類を調えます(ととのえます)
- 税務署より確定申告書とともに青色申告の手引きが送付されてきますので確認します
※青色申告のための提出書類以外は将来の立ち入り検査に備えて準備保管しておくものですべてを提出する必要はありません
3-11-5:確定申告書の作成方法
- 電卓を片手に作成・・・電卓でなくても構いませんが自分で全て計算をしていく必要があります(エクセルでの作成も可能)
- 会計ソフトで作成・・・既に青色申告用に作られているので勘定科目に沿って記入するだけで作成することができます(弥生会計など)
- 会計事務所等に依頼・・・自分でわからない場合や時間を費やしたくない場合は会計事務所へ依頼することも手段の一つです(目安代金として8万円~が多い)
4:開業を決意、成功するためにやるべきこと
4-1:整体院開業の意思決定を書く
整体院を開業しようとするには、やはりあなたの決心が必要になってきます。「あなたが整体師になろう、整体院を開業しよう思った理由」をしっかりと思い返して紙に書いておくといいでしょう。
(例)
- 自分の手でお客さんを健康にしたいから
- 自分が過去に同じ辛さを経験したから
- 自分の技術を試したい
- お客さんの笑顔を見たいから
- 手に職をつけるため
- 家庭の生活をよりよくするため
- 副業として
- 整体師で稼ぎたいから
4-1-1:何故書くことが必要なのか
意思決定をした時の想いを残しておくことで、経営方針を決めるときや壁にぶつかった時に整体院の向かうべき方向性を示してくれるようになります。また、スタッフを雇う時に、同じ志しであったり、同じ想い、同じ方向性を向いて働いてくれる人材を見つける為の指標にもなります。
4-1-2:書くことで繋がる理念
あなたの意思決定の方向性が企業理念にも繋がってきます。個人整体院で理念は必要ないと思うかもしれませんが、整体院もりっぱな会社と同じです。また理念を持って経営をしていった方がお客さんを集める時に迷うことがなくなるので、意思決定は書き残すことをオススメします。また、理念を持つことが成功の鍵にもなりますので、必須の行動ともいえます。
4-2:事業計画書を作成する
整体院を開業するにあたり事業計画書は正直なくても構いません。しかし、あなたが3年後10年後と、整体師として活躍していきたいのであれば、作成することをオススメします。難しく思うかもしれませんが、なんとなくでも全体像を掴んでおくことが重要です。
4-2-1:事業計画書とは
事業計画書は、あなたが開業を考えた時に、その事業内容や取扱商品、収支予算などを記していくビジネスプラン書となります。一言でいうとどういった事業を行っていくのかを説明した資料だと思って下さい。
事業計画書には、特に提出義務等はなく、自分自身のために作成するものです。ただし、国民生活金融公庫などからの開業資金借り入れをするなら、事業計画書の提出というのが必ず求められます。その中で、あなた自信の経歴、経験、事業計画などをもとにして融資の可否の審査が行われます。
人によっては経営のストーリー、シナリオだという人もいます。整体院を開業してから、どういった経営をしていくのか、整体院の向かうべき方向や、軌道修正をする時の指標にもなり、開業する整体院の軸となる部分になります。
4-2-2:事業計画書は何故必要なのか
上記でも記載したように、国民生活金融公庫や銀行などからの融資を目的とする場合は事業計画書が必ず必要となります。また、事業計画書を作成することで、あなたの整体院の売上収支の目安になると同時に、商品(施術)のコンセプトや経営全体像を知ることができるという利点もあります。
もちろん、事業計画書はなくても開業をすることはできます。しかし、あなたが整体院を開業して成功をしていきたいということであれば、事業計画書というのは成功をするための鍵ともいえます。
4-2-3:事業計画書の書き方
<金融機関からの融資を受ける際の完結に作る事業計画書>
- 主要な事業概要・・・読み手が、概要部分に目を通した後に事業計画を読み進めてもらえるかを決める重要な部分。基本的には最後に書いた方が良いものが書ける傾向があります。
- 会社概要・・・会社の経営方針や業界内で何を実現していくのか、それを分かりやすく伝えていくことが目的になります。あなたの整体院のことを全く知らない人でも面白い整体院だなと思ってもらうことがゴールにもなります。開業時期や開業者、出費者に加えて経営状況をなどの成長の可能性を載せておくことも良いとされています。
- 商品とサービス・・・取り扱う商品(施術を含む)やサービスについての説明をします。商品提供を明治するためには、消費者のニーズと利益の視点から書くことが大切になります。材料費や価格表などの詳細データを図表化するのも効果的です。
注:商品やサービスの金額や消費者への提供方法というように経営側の視点で書いてしまわないように気をつけましょう。 - 市場分析の概要・・・・市場の枠で見た場合に、どのような立ち位置にいるのかを説明します。事業内容と事業動向、消費者ニーズ、消費需要のある場所、サービスの経路を把握することが大事になります。簡単に言うと、あなたの事業(整体院)が、その業界に存在する価値というものを伝えます。その際に競合他者(ライバル)に対する対策なども伝えられるようにしましょう。
- 戦略と実行方法・・・目標とする市場や業界で、どんな事業をするのか?その事業は業界内でどういった立ち位置なのか?その立ち位置にいることでの事業の成長する理由を示します。また、顧客の数とアプローチ方法、開発費といった、売上を上げるの計画と、そのために必要な予算、それによって得られる成果も記載しましょう。
- 経営概念・・・事業形態や経営組織の主要人物を明記します。一人整体院の場合はそのことを明記する。事業背景と経験が異様、経歴書の役割として会社(整体院)の役割を示していきます。
- 資金計画・・・商品の損益計算書や現金出納帳、スケジュール等を記載します。
<金融機関からの多額の融資を受ける場合>
- 事業概要・・・概要を40~50字程でまとめます。
- 事業内容の詳細・・・商品サービスの内容、ターゲット市場、販売方法、ライバルとの違い、セールスポイントなどの項目に仕分けし記入します。
- あなたの紹介、プロフィール・・・今までの経験や経歴などを記入します。
- 開業(創業)の動機・・・開業に至までの経緯を書きます。
- 経営理念、方針、ビジョン・・・経営者としての思い入れや行動指針、将来的に抗したいという願望をそれぞれ書きます。
- 外部環境の分析・・・市場動向などの市場調査は重要になりますので、必ず調べましょう。(ターゲット市場の動向や競合の状況)
- あなた自身の強み・・・事業を起こす時に重要な要素になります。(経験、人脈、その他)
- 今後必要となる資源・・・ヒト、モノ、知識、技術などの入手法を書きます。同時に自分の弱みも把握しておきましょう。
<融資目的外で簡易的に作る場合>
- 事業の概要・・・どのような事業で、どのような商品、サービスを提供するか
- 背景・・・どうして整体院を開業しようと思ったのか
- セールスポイント・・・商品、サービスの特徴と魅力は何か、またライバルとの違いは何か
- 商品、サービス概要・・・どのように、いくらで提供するのか
- ノウハウ・・・整体院に必要な知識や技術、ノウハウはあるか
- ターゲット・・・どのようなヒトに商品、サービスを提供するか
- 販売・宣伝方法・・・どのように宣伝、告知をしていくか
- 問題点・・・資金、技術、ノウハウ、人材などの問題があるかどうか
4-3:融資獲得の為の事業計画書関連資料
4-3-1:損益計算書
損益計算書とは、整体院を運営していく中で、一会計期間にどれだけの利益を上げたのかを明確に示す為の報告書です。損益計算書には、その会計期間に発生した全ての収益(売上げ)とその収益を生み出すもととなる費用(経費)が記載されます。
- 利益とは・・・収益から費用を差し引いたものとなります
- 収益とは・・・整体院の運営の中で結果生み出された総売上げにあたります。
- 費用とは・・・売上げをあげるために投じられたお金のこと。経費とも呼びます。
4-3-2:現金出納帳
現金出納帳とは、毎日の現金の入金・出金を発生順に記帳し、現金の残高や動きを明確にするための帳簿です。イメージとしては家計簿やお小遣い帳だと思ってください。現金出納帳を作成することで、どこから、どういった現金が入ってきて何の目的で使われたのかということが分かるようになります。
4-3-3:開業資金計画
開業時の資金計画で一番大切な部分です。ここがスムーズに進まなければ開業は難しくなってきます。また、事業の大きさを見直すことも必要となってきます。
必要資金
- 開業資金(敷金、保証金、内装工事費)
- 必要器具の準備金(ベッド、備品など)
- 開店時経費(初回仕入れ代、広告宣伝費)
- 開店後の運転資金(最低でも3ヶ月程)
調達方法
- 金融機関からの借り入れ
- 親族、友人からの借り入れ
- 自己資本
- その他あれば、、、
4-3-4:事業内容
簡潔にいうと、あなたが整体院を開業するにあたり、どのような人に対してどのようなサービスを提供していくのか、他社にない独自性、新規性、優位な点を記していきます。もう少し詳しくみていくと、整体院業界の市場環境や調査状況(参照項目:1の整体業界の実態)の中からあなたのサービスのニーズと売れる理由、競合他社(ライバル)の商品(サービス)とあなたの商品(サービス)との位置づけを明確にしていきます。そのサービスに対して、どういった顧客をターゲットとするかを明確に決めることが重要になってきます。
(簡単な一例)
- ○○駅付近に在住のサラリーマンを対象にした、深夜○○時まで営業している整体院など
※実際はここをより明確に理由付けすることが必要になってきます
4-3-5:見積り損益計算書
開業1年間の会社の状況を予測します。
- 売上高
- 売上原価
- 売上総利益
- 販売管理費(人件費、地代、家賃、支払利息、減価償却費、その他経費)
- 営業利益
- 営業外収支
- 経常利益
- 法人税
- 当期利益
- などを記入していきます。
4-3-6:人員計画
社員、パートなどを雇う場合には人員計画を組み立てます。1人整体院で開業するのであれは、そのことを明記することも重要になります。また、1人整体院ということであっても、スタッフを増やす予定があれば次のことを想定でも構いませんので記載しておくことが重要になります。
- 予定として何人のスタッフを雇用するか
- 募集方法はどのようにするか
- 雇用形態はどうするか
- 待遇条件など
4-3-7:実行計画
事業を始める為の個別の準備スケジュールを立てていきます。顔z区などの協力者の理解や説得、事業計画書の作成(売上費用の見積りなど)、資金調達方法の検討、支援施策の検討と申込み、金融機関との調整、仕入れ先の確定や販売ルートの構築、人材確保、会社設立、事務所の解説、備品の調達など、これらをいつくらいい済ませるのかを記入していきます。
4-4:事業計画書を整体院で使用する例
事業計画書は、開業に必要な事業資金内訳書の作成をします。
<まず店舗に必要な資金を出します>
- 権利金
- 礼金
- 改築費
- 新築費
- 電気工事費
- 照明器具
- 電話加入金
- 通信機器医療器械
- 待合設備
- 着替設備
- 事務機
- 冷蔵庫
- 電子レンジ
- 問診用机
- 洗濯機
- 音響設備
- オープン時の広告宣伝費
- 事務用品
- 初回家賃
- 初回共益費
- 3ヶ月分運転資金
- その他の初期費用を割りだします。
<次に、毎月必要な経費を割り出します>
- 給与/賃金
- 地代/家賃
- 減価償却費
- 利子割引料
- 租税公課
- 運賃
- ガレージ代
- 水道光熱費
- 旅費交通費
- 通信費
- 広告宣伝費
- 接待交際費
- 損害保険料
- 修繕費
- 消耗品費
- 福利厚生費
- 会費/研修費図書費等
- 材料費
- その他経費を合計し、毎月の必要経費を算出します。
<次に、施術パターンを決定します>
- その施術パターンから、必要ベッド台数を決めます。
- 一人あたりの施術時間を決めます。
- 施術代=単価を決めます。
- 営業時間を決めます。
- (営業時間÷治療時間)×施術代×ベッド数=最大売上×営業日数(月最大売上上限)
- 次に上記売上に「読み違い係数」を60%:50%:40%等の任意で設定した%を掛けます。
(上記で算出した売上)ー(月経費)=利益/月を計算し、最低売上が幾らで維持出来るかを算出、その数値が損益分岐点です - 事業計画の損益分岐点の割り出し。
- 事業計画は以下の点に注意して作成します。
- 開業年度→開業2年目→開業3年目にどのように売上を維持または、増加させるか?
- その為にどのような行動や経営計画を立てるか?
- 売上を向上させる為、従業員の増加をどのような状況でどのように行うか?
- 事業を始める際に定めた目標、経営方針をどのような経緯で達成させるか?
- 売上を増加させる為に患者確保をどのように行うか?
- 顧客管理をどのように行うか?
- 広告戦略をどのように行うか?
上記を総合的にまとめて事業計画書を作成します。
5:成功する開業準備
5-1:屋号(整体院名)の決定
新規事業を机上でイメージアップさせるのに重要な事です。治療院の業務内容や、治療方針からイメージするイメージカラーの決定等も行います。開業ぎりぎりまで治療院名が決定しない事が多いようですが、一番始めに行う大変重要な作業で、開業後の全体イメージ構築する意味合いを持ちます。
ぎりぎりまで決まらない場合、電話の開局申し込みが遅れたり、印刷物が間に合わなかったりしますので注意が必要です。経営方針が定まらなかったりと、完全に準備不足の状態でのスタートとなります。
5-2:開業エリア
開業エリアについては場所によって成功の有無が決定することもあります。しかし、必ずしも開業英リアや立地条件だけが全てではありません。そのことをご紹介していきますので、あなたがどういった場所で開業したいのかをイメージしなが読んでみてください。
5-2-1:どうやって開業エリアを決めるか
開業したいエリアは自宅の近くであったり、実家の近くであったり、会社の近くでああったりと、頭の中で決まっているケースの方が多いように感じます。もちろん開業するにあたって好立地にこしたことはありません。ただし、一般的に言われてる条件ばかりにこだわる必要もありません。特に一人整体院の場合は常識が通用しないことがあります。
5-2-2:開業予定の市場調査からみる選び方
営業予定の地域で市場調査を行うことは大変手間のかかる作業ですが、充分に行う事で新たな営業戦略が生まれます。手間を掛けずに行う方法に「カーナビ」の検索で行う方法があります。友人やご自分のカーナビで「各種医療機関」で検索できれば付近のライバルを知ることができます。最寄に公共交通機関があるのであれば、駅で直接利用者状況を調べれば、駅の利用者数が確認出来ます。前後の駅についても必ず調査し比較することが必要になります。
営業予定地近くの喫茶店の利用者や、銭湯の利用者、市場の利用者を自分の目でみて、時間帯でどのような人の流れに変化があるかを確認して下さい。曜日によって変化しますので、曜日毎の調査も必要です。曜日毎の人の流れというのは地域によりかなり変化があります。地域の人口もチェックしましょう。
整体院数で割り他の地域と比較する事も大切ですが、整体院が集中してそれぞれ営業が継続している場合は、需要の多いとも判断されるため、整体院数の少ない地域を優良地域と一概に確定する事も危険です。
「見ての判断」「数字の判断」も大切ですが、「聞く事」も大切です。一人でも多くの方に、その地域で評判の整体院や、昔からの老舗、悪評等を聞き取り調査する事です。その地域に知人がいれば依頼してレポートしてもらう事も大切です。付近の施術代金も調査し、地域的に適合した治療費を決定して下さい。
将来的に開発計画があるのか、また道路計画で裏道にならないかのか、住宅開発等を役所や不動産業者、銀行に聞いて、不利、有利の判断は必要です。もし将来性のある地域であっても現状で営業可能かを判断の基準にして、予測で当てこまないでということも重要な要素になってきます。大きな工場などがあり、そこの人間は患者様として期待できる。など、当たれば大きいですが、外れると最悪の事態です。
一点集中の期待は避けて市場調査を行うべきです。営業地周辺の患者様は、案外と来院されないものです。その周辺に対象市場として見込める地域があるかも調査すると人の流れがみえてきます。夜間人口と昼間人口の調査は必ず必要で、それによって営業時間が大きく左右します。
農業主体地域は田植えの時期は暇で、田植え終了後患者様が多くなる傾向があります。これは稲刈りも同じです。雪の多い地域は、雪が降ると移動手段が途絶えて暇になると予測してしまいがちですが、雪かきでの腰痛や滑って転んだ等で忙しくなるようです。
地域により腰痛の多く出る時期や膝に症状を抱えた患者様が増加する時期が相違します。その点も直接お客さんにモニター調査すると案外面白い営業方針が生まれるかも知れません。
5-2-3:駅近の危険
「駅から徒歩1分」この響きはとても魅力です。大きな駅になればなるほど集客にも結びつきやすいです。しかし、多くの整体院が開業しては潰れているのも駅近という傾向があります。
その第一の理由が家賃です。駅から近ければ近い程、家賃も高くなります。毎月の売上設定などをしっかりと設定しないと、経営が苦しくなってしまいます。事業計画書にも通じてきますが、開業の立地選びは大切になります。
5-2-4:開業地域が決まったら
整体院の開業したい地域がきまったら、その地域でどういった形式で開業するのかを決めます。
- 駅近
- 商店街
- 郊外の住宅街
- 施設内
- 自宅の一部で開業
数ある店舗の種類の中から一つを選ぶことになります。一人で開業する場合は施設内開業を狙うのは資金やツテが必要になるので、初めての場合はオススメしません。フランチャイズでの開業をする場合は、契約する企業によって地域が選べない場合もありますので、注意が必要です。契約前にしっかりと確認をしましょう。
5-2-5:成功する立地選びの一例
- あなたが理想とするお客さんを決めましょう。サラリーマンなのか、主婦なのか、子供なのか、ご年配の方なのか。
- 開業を決めた地域で理想のお客さんがいそうな場所はどこにいるのかを考えます。サラリーマンなら駅近でしょう。主婦であれば生活に結びつく場所を探します。
この2つを明確にするだけで、あなたの整体院をどこに開業すればいいかが見えると思います。また、この2つを決めることで整体院のメニュー作りにも繋がるのでオススメです。
5-2-6:一人整体院を経営する場合
一日に施術できる数が限られ手いる場合、必要以上の好立地よりも、広さや静かさなどの、顧客満足度を優先させるというのも一つの手です。そうすることで、施術単価(顧客単価とも言う)も安定して、固定客がつきやすくなります。
5-3:開業場所の選び方
地域と出したい場所までは絞れたなら、物件を探しましょう。マンションの一室やアパートの一室で開業する場合は地域の不動産屋さんに相談するのがいいでしょう。他にもサロンや整体院向けの物件を対象に紹介している企業もあります。その際に注意すべき点もありますので、よく確認していきましょう。
5-3-1:参考業者の紹介
5-3-2:エアコンの所在
店についているエアコンの所有者が誰のものなのか必ず確認をします。エアコンはいつか必ず壊れます。その時に修理代や買い替え費用は誰が出すのか?ということです。業務用の場合だと数百万円かかる場合もあります。これについては契約が成立してから覆すことは難しくなります。
契約書の表現が曖昧な場合は、契約前にしっかりと確認を取り、契約前にしっかりと交渉しておくことがとても重要になります。あらかじめ、修理代は借主負担と記載されている場合は交渉が不可能な場合もありますが、それを事前に知っておけるだけでも開業時の心構えになります。後々もめる必要もなくなるので知らないよりはいいでしょう。
いずれにせよ、契約が成立する前に交渉してみるということが重要となってきます。
5-4:失敗しない工事と業者選び
工事といっても様々な工事がありますが、ここでは内装・リフォーム工事についてご紹介していきます。
5-4-1:工事を始めるときは看板から
- 工事期間は近隣の住民などに対して重要な宣伝期間
- 工事期間中に整体院の存在をアピールして興味をもってもらう
- 行ってみたいけどまだ入れない。という顧客心理をくすぐる
- 看板を出すときにはキャッチコピーも入れられると効果は増大
5-4-2:リフォーム工事の注意点
工事はトラブル等が最も多い項目ですので十分な注意が必要です。
- 依頼業者は実績があるか
- 見積もりは複数からとったか
- 金額が大きいですので、必ず事前にしっかり確認いたしましょう
- 契約書の内容はしっかりと確認したか
- 免責問題になった時の補償はどちらが受け持つか
- 工事期間をしっかりと決められているか
5-4-3:リフォーム工事にかかる費用
<内装工事費用の場合>
- 1坪あたり18~25万円程
- 25万円を上限単価として、それ以下の費用でも可能である
- 25万円を超えると相場より高いという可能性が高い
- 設備や材料、現在のテナントの状態により目安を超える場合がある
※トイレ・洗面・水周り等既設の居抜き物件の例です。
※交通費・現場管理費等含む(一部地域除く)
※必ず見積前には現場調査が必要となります。
※現場の状況により工事金額は異なります
※トイレ・洗面・水周り等既設の居抜き物件の例です。
※交通費・現場管理費等含む(一部地域除く)
※必ず見積前には現場調査が必要となります。
※現場の状況により工事金額は異なります。
参考業者紹介はコチラ
その他のリフォーム費用参考サイトはコチラ
5−4−4:失敗しない業者選びのポイント
- 業者のサイトでの施行例と実績を見る
- サイトでのお客さんの声を見る
- 業者によって提案内容が違うので、いくつかの業者を見比べる
- 理想は3~4社程に見積りを依頼することをオススメします
- コンセントの増設などでも費用は変わってきますので細かい所まで計算しましょう
- 出してもらった見積りをエクセルで見比べてみると比較がしやすい
5-5:家賃に関する知識
家賃はこれから整体院を開業していくにあたり、経費の中でかなりのウェイトを占めてきます。その中で、月額家賃以外でも気をつけるところがあるのでご紹介します。
5-5-1:賃貸借家と定期借家
契約満了の取り扱いに違いがあります。また、定期借家契約は、書面による契約と説明が必要になってくるという違いがあります。
- 賃貸借家・・・通常の賃貸と同じで定期的に更新時期が発生します。契約書上で違反や不動会社の倒産、大家さんへの異変等が無い限りは借り続けることが可能
- 定期借家・・・契約書上に記されている期間しか借りることができません。多くのケースとして1年〜2年で退去しなければいけません
5-5-2:家賃の発生時期
改装工事開始日からなのか、整体院の開業日からなのかによっては、場合によって2か月分くらいの差がでることもあります。最近では「開院の日から」というのが主流となっており、工事期間は家賃が発生しないケースが多いです。そうでない場合は交渉してみる価値は十分にあります。
5-5-3:家賃と工事時期の関係
- 契約日~工事開始日
店舗の場合は住居と違い、営業していない日の家賃はそのままマイナスにしかなりません - 工事開始日~整体院開業日
- 工事を開始してから開院まで、1か月から半年くらい掛かる場合もあります
- 家主さんが何を言ってきたとしても、工事の期間は家賃が発生しないように交渉するべきです
- 交渉が上手くいかないと場合は、契約はしないぐらいの強い気持ちも重要になります
- それ以外の細かな契約内容にも、しっかりと目を通し、不明な点は全て解決しておきましょう
※家賃の発生が工事終了後、店の営業を開始してから。とはいえ、いつまでも工事を長引かせることは問題発生の原因にもなりますので、計画とおりに工事が終わるようにするという日にちの管理はしっかりと行っていきましょう。
5−6:不動産屋との契約について
不動産屋との契約をする上で、知っておきたい情報と気をつけたいポイントがあります。初期投資と固定経費の削減の為にも知っておくと便利なのと、契約をしてからお金を無駄にしない為にも必ずチェックしておきましょう。
5-6-1:不動産契約の交渉術
- 築年数・・・築年数が新しいものは大家さんもコストを回収する為に交渉がしづらくなってきます。保証金や家賃交渉をするのであれば築年数の古いものをオススメします。(目安としては築6年以上経っていれば交渉しやすくなってきます)
- 前入居者が退去してからの期間・・・条件の良いテナントや物件はすぐに決まってしまいます。半年以上空いているテナントなどは大家さんも早く貸したいと思っているケースが多いので交渉しやすくなってきます
- 整体院という強み・・・テナントとして貸し出す場合でも飲食店などは意外と嫌がられるケースがあるようです。理由としては煙であったり、匂いなどを気にする傾向があるようです。その点、整体院の場合は匂いや煙がないので物件のイメージを上げやすいというメリットがあります。そこから交渉をしてみるのもポイントになります
5-6-2:賃貸契約条件で気をつけるポイント
不動産契約をする際には、必ず重要事項説明書という契約書の一種の説明と確認、承諾の署名をすることになります。その際に使用目的が住居とのみ記載されている場合は住居として以外の使用はできません。
つまり、不動産屋が口答で「開業できますよ」と言っている場合でもそれは不動産屋の独断の回答である場合があります。必ず大家さんへの確認を行い、書面上にて記載してもらいましょう。そうすれば、問題となることはそうそうありません。
もしくは、不動産屋に「整体業をやる上で契約書には住居のみとしか書かれていないので、後々トラブルがあると不安な為、一筆書いてください」と伝え覚書を交えてもらいましょう。
覚書の書き方文典はコチラ
逆に、確認をせず開業をしてしまうと後々追い出されてしまうケースもあります。その際に不動産屋が「大丈夫と言っていました」と伝えても勝ち目がありませんので注意が必要です。
5-7:実際のリフォーム業者からもらった見積書(弊社運営の銀座店リフォーム代金)
6:開業をよりスムーズにする為に
6-1:整体院を経営する際に用意しておいた方が良いもの
整体院を開業するにあたり開業前に準備しておくことをオススメするモノがありますので、紹介していきます。これらがあるかないかで整体院を開業してからの成功と失敗に大きな差を生むことになりますので注意しましょう。
6-1-1:カルテ
カルテでは個人情報を記入してもらうことになります。個人情報(顧客情報)は、整体院を経営していく上でかけがえのない財産になります。
カルテは自分で作れることが一番ですが、安価で買えるものから、インターネットで無料でダウンロードできるものまであります。お客さんにしっかりと記入してもらうには、高級な用紙のカルテを使用することもポイントになります。電話番号だけではなく、メールアドレスまでしっかりと記入してもらいましょう。
参照サイトはコチラ
また、現在では安価に扱えるiPadなどのタブレットでの電子カルテも普及しています。
参照サイトはコチラ
6-1-2:売上表
売上管理=顧客管理
- 売上管理は、「いつ」「誰が」「何を」「いくら」の項目がまずは重要
- 「◯月◯日に◯◯さんが◯◯円」というように関連づけることがポイント
- 統計も出せるようにアナログよりもパソコンを使うことをオススメです。オープン前には用意しておきましょう
参照サイトはコチラ
6ー1ー3:施術用品
<最低でもこれがあれは問題ないものをご紹介します。あなたが想定している開業スタイルに合わせて参考にしてください>
- 施術用ベッド(必要な場合)
- タオル(お客さんにかける用)
- フェイスペーパー(直接顔をつけることへの配慮)
- メニュー表
6ー1ー4:備品
<店舗を構えて整体院を開業する場合、最低限これがあるとオススメという備品をご紹介します>
- 消毒液
- トイレ等に置く手拭き
- トイレの消臭剤
- コルクボード
- 領収書
- ゴミ箱
- 汚物入れ
- 予備のトイレットペーパー
- 予備のティッシュペーパー
- ウェットティッシュ
- ガラスクリーナー
- 激落ちくん
- トイレブラシ
- など・・・
<大きいものでは>
- 冷蔵庫
- 洗濯機
- 清掃用具
- など・・・
6-2:メニュー表
メニュー表を作ることはとても重要になってきます。お客さんが求めているサービスが見てわかるように記載されていることが重要となります。
6-2-1:メニュー作りの一例
- 誰の為の商品、サービスかえお決める
- どのような結果を提供できるのかを決める
- 時間や共有ポイントなどの、始まりと終わりを決める
上記の3つに当てはめて考えることで商品の構成が作りやすくなる
(例)産後の主婦の場合
<問題、悩み>
- 体系がきになる(ズボンがはけなくなった)
- 子供の夜泣きで寝れない
- 育児による腰痛
<解決策>
- 身体のゆがみを改善していくことでの体系へのアプローチ
- リラックスしてもらえるような空間の提供
- 腰痛に対してのケア
- 子供と一緒に通える整体院作り
- 短時間での施術ができる
- などなど
上記の一例でも一つの商品ができると思うので、あなたの整体院の方向性やスタイル、誰の為の商品、サービスなのかということを当てはめて考えてみて下さい。
6-2-2:メニューの名前の決め方
- 名前を見て内容がイメージできるようなわかりやすさが重要
- 明快でわかりやすいかどうかを意識する
- お客さんの知りたいことは結果だということを意識する
- 注目されている名前を取り入れることもポイント
- はっきりとした結果を連想させてあげることを意識する
6-2-3:名前をつける時の応用編
- 意外性を出すことで違和感を感じ興味を持つ傾向もあります
- 正反対の言葉や全く関係のない言葉を当てはめるのも注目を集めます
- とてつもなく長い名前や商品名に疑問系にして注目を集める
- わかりやすさに期待感を取り入れる
(例)
小顔フェイシャル
骨盤ダイエット
6-2-4:名前をつける時の注意点
- 消費者の立場に立った表現を心掛ける
- こり過ぎてやり過ぎないこと
- 法律にひっかかるような誇大広告をしない
(例)
病気が治る
施術で痩せる
6-3:価格の設定
価格設定次第でお客さんのタイプや集まり方が違ってきます。特に、価格競争が激化しているという現実もありますので失敗しない為にもか買う設定はしっかりと対策をしていきましょう。
6-3-1:価格設定のポイント
- まずは開業する地域のライバル店の価格を調べます
- 地域によってや店の規模にもよりますが価格の幅がわかります
- だいたいの相場がわかったら自分の整体院のメニューに当てはめてみます
- あなたが当てはめた金額は安すぎる傾向があります
- その価格の1.2~2倍で設定してみましょう
6-3-2:価格設定で犯しやすいミス
- 技術には自信を持っていても潜在意識では自信が無い傾向がある
- 自分を安売りしてしまいやすい
- 安い方がお客さんが来るという錯覚
- 価格競争に勝たなくてはいけないと思っている
- お金儲けをすることは悪い事だと思っている
- 中には価格が安いと不安を覚えてしまう場合があるので、その場合は逆の発想が必要
6-3-3:失敗しない正しい価格設定
- 安さよりも価値観を求める人がいると自覚する
- あなたは勉強してきたプロであると自覚する
- 整体院が潰れて悲しむのはお客さんである
- 価格を下げることはあなたの価値を下げることである
6-3-4:知っておくべき大切なポイント
- 価格を安くすることは簡単である
- 後から価格を上げることは難しいことである
6-4:ホームページ作成
ホームページは整体院を開業して運営していく上でとても重要なものになります。あなたの整体院をお客さんが見つける為のものにもなります。あなたの整体院のもう一つの顔となりますので作ることを強くオススメします。
6-4-1:ホームページの作成方法
- 一から自分で構築する
- インターネット上で無料で作る
- 簡単に作れるパソコン専用のソフトを購入する
- 業者に頼んで作成してもらう
6-4-2:プロ業者に頼むメリットとデメリット
<メリット>
- 自分で作る手間が省ける
- 業者によるが結果に結びつけてくれる
- 業者は成功パターンを知っている
- 管理してくれる業者もある
デメリット
- ホームページ作成費用がかかる
- 費用は10万円~を目安にしておきましょう
6-4-3:ホームページ作成の注意点
- 独自ドメインは必ず取得する
※独自ドメインとは…インターネットサイトのアドレス「http://www.◯◯.jp」の「◯◯.jp」の部分。インターネット上でのあなたの住所や表札にあたるものです。 - 申込みをすると年間数千円で自分だけのドメインを購入することができます
- 使用する名前や名称は早い者勝ちである
- 無料で作成できるホームページはドメインが自分のもので作成できないケースが多い
- ホームページ作成業者でも独自ドメインでない場合がある
- ホームページ作成業者の中には独自ドメインでも期間限定のケースもある
【ポイントを絞ると】
- 独自ドメインのHPをできるだけ早くに作成した方が良い
- HPはあなたの整体院のもう一つの顔である
6-4-4:ホームページは今すぐ作りましょう
整体院の開業日が決まっていなくてもHPは作り始めましょう。
そして、作成途中の中途半端な状態でもいいので公開しましょう。
中途半端な状態で公開しても、ほとんど誰も見ることはありません。
インターネット上でHPが認知されるまで時間がかかることを知っておいてください。
通常では半年くらいしてから反応が出始めます。ホームページは整体院の歴史だと思うことが重要。公開してから徐々にでも修正・更新した方が更新回数も増えサイトの評価も上がりやすいのもポイントです。
6-4-5:載せておきたい項目一覧
ホームページを作る上で絶対に外せない項目があります。ここでは必要項目とその理由を解説していきます。文章だけではなく、写真や漫画などを織り交ぜてあげれるとより分かりやすくてお客さんが見てくれやすくなります。
- 整体院名・・・整体院名がないとお客さんがどこの情報を見ているのかわかりません。かならず記載しましょう。あなたの名前がわからないのと一緒ですので注意しましょう。
- 整体院の場所・・・お客さんが興味を持ってくれても場所がわからなければ最終的に決定ができません。さらに、場所がわからない場所にお客さんは集まりませんので記載しましょう。住所までしっかりと記載しましょう。
- 営業時間・・・何時から何時まで営業しているのか、何曜日がお休みなのかを必ず記載しておきましょう。
(例)年中無休
(例)毎週月〜土曜日 9時〜19時まで
日曜日はお休みです - 予約方法・・・予約の仕方がわからなければお客さんは行動してくれません。あなたの施術を受ける為に何をどうすればいいのかを、わかりやすく記載してあげましゅう
- 料金表・・・あなたの整体院のメニューに対して、施術を受けるといくらかかるのか、一目でわかるように表で記載しておくとお客さんも迷わずに選べるようになります。
- メニュー表・・・あなたが提供できる施術をメニュー表として紹介しておきましょう。どんな施術でどんな効果があるのか、どんな人にオススメかなども載せて上げることでお客さんはより反応をしてくれます。
- キャッチコピー・・・あなたの整体院のホームページを見に来た際に、その人の目を引く為の売り文句(テキスト+写真が効果的)どんな人にどんな施術を提供していきたいのかを明確に出してあげることでお客さんは気にかけてくれます。そして、ここでお客さんの目を引けないと来院に繋がらなくなってしまいますのでしっかりと考えましょう
- 連絡先・・・お客さんが予約をする時、直接確認したいことがあった時、来院する時に道に迷った時など、お客さんのことを考えると重要です。さらに電話番号やメールアドレスが載っていないことはお客さんを逃してしまうことにも繋がりますので注意が必要です
- 自己紹介・・・お客さんもどんな人に施術されるのかわからないというのは不安になります。お客さんに安心してもらう為にも、信頼を得る為にも必ず載せましょう。スタッフを雇う場合はスタッフの紹介も載せておきましょう
- どんな施術をするのか・・・どんな施術をするのかわからないというのは、お客さんからしたら不安でしかありません。たとえ、あなたが施術を受けてくれればわかる。と思っていても施術者とお客さんの考え方は別物です。お客さんを安心させて上げる為にも重要です
- 施術で得られるメリット・・・あなたの施術を受けることで、来てくれたお客さんがどういったメリットを手に入れられるのかを記載しておきましょう。お客さんが何を求めているか、それに対してどう解決してあげるのかをしっかりと明記しておきます
6-4-6:その他に載せられるとよいもの
- あなたが整体院を開業しようと思った背景やあなたが整体師になろうと思った背景をストーリーとして載せてあげるのをオススメします。人は文章を読むよりもストーリーを好む傾向があります。あなたのストーリーやお客さんとのストーリーを紹介していくことで、あなたに対しての信頼やあなたとの距離が近くなります。
- お客さんの声・・・声と言っても音声を録音するのではなく、あなたの施術を受けてみての感想を書いてもらったり、動画で撮らせてもらったりしてホームページに載せるということです。声は多ければ多いほどお客さんは安心できます。注意点としては、「良かったです」ということではなく、「どんな症状がどう変化したか」をもらうことがより重要になってきます。
6-4-7:ホームページの成功パターン紹介
弊社運営の生体店舗。どちらも毎月50人以上の集客をしているホームページです
6-5:整体技術の取得方法
技術の習得が目的となってくると思うが、テクニックばかりを追い求めてしまい、技術のノウハウコレクターになってしまう傾向もありますので注意。なんの為にテクニックを学ぶのかを明確にしておくことをオススメします。
6-5-1:専門スクールに通う
<メリット>
- 整体師として実際に経験を積んだ講師から技術や知識を学べる
- スクールに合わせた特色や技術を学ぶことができる
- 同じ道を目指す仲間と出逢える
- 様々な情報交換ができる
- インターン制度がある場所もあり現場を経験できる
- 資格の発行まで対応しているケースが多い
- 生徒同士の練習ができるので人に触れることができる
<デメリット>
- 受講する際の受講費が高いケースが多い
- 通わなければいけないので時間の拘束がある
- 講師によっての技術の差がある
- スクールの技術が全てになりやすい
- 技術ばかりで知識を学べないケースがある
- 時間が決まっているため内容が希薄になりやすい
<費用>
- 10万円前後~200万円前後
6-5-2:通信講座で学ぶ
<メリット>
- 費用が安く済む
- 自宅で整体の技術と知識を学ぶことができます
- 自分の生活に合わせた勉強ができる
- 資格の発行をしてくれるケースもある
- 何度も見直すことができる
- 短期間で修了することができる
<デメリット>
- 練習相手をお願いしなくてはいけない
- やっていることが正しいのか間違いなのかわからない
- モチベーションが保ちにくい
- 通信講座だけでの開業では難しいケースが多い
- 学べる内容に限界がある
- 情報収集や情報交換ができない
- 知識や情報が偏りやすい
<費用>
- 10万円前後~100万円前後
6-5-3:整体院で経験を積む
<メリット>
- 給料を貰いながら技術を学べる
- 実際の患者さんに触れながら技術を学べる
- 勉強会を開催している整体院もある
- 実際の整体院運営も学べる
- 経営ノウハウを学べることもある
- 開業の支援をしてくれるところもある
<デメリット>
- 知識を学ぶのは自己責任
- 整体院の考え方しか学べない
- 業界の情報交換がしにくい
- 自分でやりたいことを選べない
6-5-4:専門書を読んで学ぶ
<メリット>
- ものによっては比較的安価に学べる
- 好きな時間で学ぶことができる
- 場所を選ばずに好きな所で学ぶことができる
- 様々な手技を学ぶことができる
- 販売先によっては内容を確認してから学ぶことができる
<デメリット>
- 知識を学ぶことは自己責任
- 業界の情報交換ができない
- 練習相手をお願いしなくてはいけない
- やっていることが正しいのか間違いなのかわからない
- モチベーションが保ちにくい
- 通信講座だけでの開業では難しいケースが多い
- 学べる内容に限界がある
<費用>
- 1,000円〜(新品の場合)
6-5-5:専門DVDから学ぶ
<メリット>
- ものによっては比較的安価に学べる
- 好きな時間で学ぶことができる
- 様々な手技を学ぶことができる
- 販売先によっては内容を確認してから学ぶことができる
- 返金補償がついていることが多いので失敗しにくい
<デメリット>
- 知識を学ぶことは自己責任
- 業界の情報交換ができない
- 練習相手をお願いしなくてはいけない
- やっていることが正しいのか間違いなのかわからない
- モチベーションが保ちにくい
- 学べる内容に限界がある
<費用>
- 4,800円前後~(新品の場合)
6-5-6:セミナーへ参加して学ぶ
<メリット>
- 整体師として実際に経験を積んだ講師から技術や知識を学べる
- テクニックの創始者に学べるケースが多い
- 同じ道を目指す仲間と出逢える
- 様々な情報交換ができる
- 参加者同士の練習ができるので人に触れることができる
<デメリット>
- 受講する際の受講費が高いケースが多い
- 通わなければいけないので時間の拘束がある
- 講師によっての技術の差がある
- スクールの技術が全てになりやすい
- 技術ばかりで知識を学べないケースがある
- 時間が決まっているため内容が希薄になりやすい
<費用>
- 0円〜
6-5-7:技術を持っている場合
- 今持っているテクニックの質を高める
- 知識をより深めていく
- 新しいテクニックを学びにいく
- 臨床経験を積む
6−6:知っておくと便利な業者、サイトの紹介
整体院を開業して運営していく上で、全てを自身で行えれば一番理想ですが、場合によっては格安で外部業者が行ってくれたりもします。あなたの予算や時間の使い方に合わせて参考にしてみてください。
※あくまでも一例であり、斡旋するものではありません。
7:整体院成功経営者のヒント
7-1:QSC
QOSはマクドナルドが提供する考え方として活用されている企業が多くあります。マクドナルドが掲げる考え方として正確にはQSC+Vとなるのですが、整体院の開業から運営に必要となるであろうQSCに絞ってお伝えしていきます。
7−1−1:Q = クオリティ
クオリティと言ってもなんのことかわからないと思いますが、整体師として活躍していくのであれば、やはり施術に対する精度であったり、お客さんを満足させる為の技術になります。
- お客さんの悩みや症状を取り除く為の技術
- リラクゼーションであれば、より気持ちのよいと感じさせるための技術
7−1−2:S = サービス
サービスといっても提供しているものは沢山あると思います。不安に施術もサービスの一つですし、お客さんとの会話もサービスになります。またお客さんの悩みを聞いてあげたり、落ちつく空間を提供することもサービスとなります。
- コミュニケーション ・・・ 接客、話を受け止める(承認、否定しない)
- 不安に対するケア
- お客さんとの共感
7−1−3:C = クリンリネンス
清潔感という意味です。言葉の通り整体院の中の清潔感という考え方で見た目だけではなく匂いであったり、その場の環境に目を向けて考えてみましょう。
- 見た目
- 匂い
- 空気
- POP
- ディスプレイ
- など
7-2:予想以上の付加価値
- より効果の高い施術
- 院長にやってもらえるなどのステータス
- カウンセリング方法
- コミュニケーション方法
- 整体院の雰囲気
- 施術で使用する器具
- 駅から遠い場合の送迎サービス
- 求めている以上のアドバイス
- などなど、、、
7-3:整体院開業オープン日程は重要
7-3-1:オープン日程を決める時の注意点
一般的に繁忙期と閑散期という時期があります。中には一年中安定してお客さんの集まっている整体院もありますが、それは成功しているパターンの話で、整体院にも繁忙期と特に閑散期があることを知っておきましょう。
- 閑散期の一例・・・2月の日数の少ない月、長期休みのある8月、お盆安み、年末年始など
7-3-2:オープン日程の決め方
- 上記の閑散期を除く日程でオープンすることで、失敗する可能性はかなり軽減します。
- 一年後、二年後の開店記念日などのイベントにも繋げることも意識していきましょう。
- 自分の誕生日などに合わすよりも他の日程を作ることでイベント毎が増やせます。
※もちろん、考え方は違うのであくまでも一例でしかないですが、整体院の開業を目指すのであれば一つの事例として参考にしてください。
7-4:整体院開業初日
- 知っておきたいポイントとして、オープン当日はお客さんが来ないのが普通です。
- チラシを配り、ホームページを用意してクーポンを作ったとしても来ないことが多いです。
- 近所の人に浸透していたとしても初日から満員御礼というのは異例のことだと知りましょう。
7−5:開業〜最初のお客さんを呼ぶ
最初のお客さんを呼ぶ為の方法の概念として、お客さんに来てもらう為に、まずは知ってもらうということが重要になってきます。その為の代表的な方法を紹介します。
7-5-1:代表的な広告、宣伝方法
- チラシ・・・モットもポピュラーだが、結果がでるかどうかはチラシの出来次第
- 看板・・・必ず必要になる。建物によっては制限があるので要注意
- フリーペーパー・・・配布地域の吟味が必要になる。さらに競合も多い
- ティッシュ・・・地図や割引券など効果を高める工夫が必要になる
- ホームページ・・・集客の王道。これがないとお客様に信用されない
7-5-2:オープンに合わせて出来ること
- プレオープンを行いあなたの施術を体験してもらう
- 事前に予約を受け付けておく
- 開業までに地域で無料体験会などを行う
- チラシを配ること
- 無料説明会などを行う
- 整体院の開業前からニュースレターを発行する
- 割引クーポン券などを利用する
7-6:チラシを作ってみる
チラシの作り方のポイントをお伝えしていきますが、一つだけ覚えておいて下さい。お客さんというのは、基本的にチラシを見ることをしません。読むことはなおさらしません。これから伝えていくことはチラシを見てもらえるようにするためのポイントです。基本的に見ないチラシを見てもらうことで、あなたの整体院に興味を持ってもらえるようにしていきましょう。
場所と配り方にもよりますが、手配りの場合、2~3%の反応があれば成功と呼べる数字になりますので覚えておきましょう。(100人に配布して2~3人来院すれば成功です)
7-6-1:チラシ作成のポイント
- お客さんはどんな人かを明確にする
- どんなお客さんのための商品で、どんなサービスなのかを明確にする
- お客さんの問題と悩みと不安を明確にする
- 問題と悩みと不安に対しての解決策を明確にする
7-6-2:チラシを作る時にあると良いもの
- 見出し・・・チラシのタイトルにあたります(キャッチコピー)
- 補足・・・あなたの伝えたいことを補足すものです
- 施術内容・・・これがあるとお客さんは安心しやすくなります
- お客さんの声・・・無いときは身内や友人に頼むとよいでしょう
- 連絡先・・・予約をする時や質問する時の行動指針になります
- あなたの写真・・・施術する人の顔がわかると信頼できる内容になります
- 施術を受けるメリット・・・あなたの施術を受けることでどうなるのかを書きます。
7-6-3:チラシを読んでもらいやすくするポイント
- 商品のコンセプトを明確に伝える
- シンプルでわかりやすいこと
- 期待感を持たせる
- 意外性を持たせる
- 伝えることは一つに絞る
- 知りたいことは結果なので、結果に結びつける
7-6-4:チラシを手書きで作る
- もらったお客さんは他のチラシと違うので見てくれる確立が上がります
- 新聞折込で配ったとしても、他のチラシとは違い目をひきやすくなります
- 手書きでチラシを作る際には「黒」「赤」「青」の3色で作ることで読みやすくなります
- 「黒」の使い方・・・説明部分や文章を書く時に使います
- 「赤」の使い方・・・見出しや見て欲しい部分に使うことで注目を集めやすくなります
- 「青」の使い方・・・補足の文章や注意点などに使うと効果が高くなる傾向があります
- 見出しの部分は大きく分かりやすく書きましょう
7-6-5:チラシを業者に依頼する
自分でチラシを作ることが難しい場合は業者に頼むことも選択肢としてはあります。効果の出ている業者を見つけることが重要になってきますので、ホームページなどで探す場合は、事例をみることや、お客さんの声を参考にすると良いでしょう。
7-7:チラシの配り方
チラシを配る際にはポイントがあります。まずはチラシを受け取ってもらうことが重要なのですが、受け取ってもらうためのポイントも含めてお伝えしていきます。
7-7-1:チラシはあなたが配る
- あなた自身が配ることで、施術者がわかり安心感を与えることができます
- お客さんの行動パターンや傾向を知ることもできます
- 自分がお客さんがだったらという視点で考える
- お客さんとして見ることができるので感情がこもりやすい
7-7-2:アルバイトを雇った場合とあなたが配ることの違い
<あなたの場合>
- お客さんに来院をしてもらいたい。
- 喜んでもらいたい
- 健康になってもらいたい
- などの考え方を持つことができるでしょう
<アルバイトの場合>
- チラシを配ることが目的
- 配った分だけ報酬が増えるのでお客さんに興味はない
- お客さんが来ようが、来なかろうが関係ない
7-7-3:チラシ配りのコツ
- 笑顔
- 姿勢
- 配る人を選ぶ
- 言葉遣い
- 声のトーン
※これらに気をつかうことで、雰囲気のいい人として見てもらえるようになります。
- 整体院や小さなお店の場合、チラシ配りの印象が整体院やお店の印象となると知る
- チラシを配っている他業種も全てがライバルだと考える
- 他のライバルと同じ配り方をしないというのも受け取ってもらうポイント
- チラシを配っている人柄で来院するかどうかが決まると思い行動する
7-7-4:クーポンと合わせて配る
クーポン券など、お客さんがお得を感じるものと一緒に配ったりするのもポイントです。その際には「クーポン配布中です」伝えることと、そのクーポンをなぜ配っているのかを伝えていきましょう。
(例)
- 母の日にお母さんにリラックスさせてあげませんか!ただいまクーポン配布中です!
- 勤労感謝の日にあなたの体をしっかりと休めさせてあげませんか?そんなあなたの為に特別クーポン配布中です!
こういったようになんで、なんの為にクーポンを配っているのかを伝えてあげることで受け取ってもらいやすくもなってきます。
7-8:施術者としての考え方
ここでは、成功している多くの整体師が実践している考え方をお伝えしていきます。成功するための近道は成功している人を真似ること。できことから取り組んでみてください。
- 時間=経営をしていく上での命。時間は無限にあるが、人間に対しての時間は無限ではない
- 気持ちがある=相手は人間である。お客さん、スタッフ、家族との時間も考えていくことが大事である
- お客さん=人間である。人間は忘れる生き物である=あなたのことも私生活に戻れば忘れてしまう
- 何かが欲しい時は、まずは与える側になること。人のためにやっていることが自分のためにやっていることに繋がる
- 経営をしていくうえで良い環境を作る方法。周りが良い環境になってくると、自分自身も良い環境に変化してくる
- 成功=目標の達成。目標の達成=ゴールの達成ではない、目標は常に新しいものを持つことが大事
- 時間、お金、感情=等価交換である。等価交換という部分に価格というものが当てはまる
- 常にコストダウンを考える。給与もしかり、売上を上げることも大事だがコストダウンを常に考える
- 施術=商品と考える
・商品として価値が出せていないと・・・
・安易な値下げをしてしまう
・施術時間をお客さんに合わせて伸ばしてしまう
・お客さんのいいなりになってしまう
・結果、売上が安定しなくなる = ストレスが溜まる、施術が回らなくなる
・お客さんからの信頼が落ちてしまう - 施術=商品と考えられていると
・売上げを意図的に上げられるようになる
・ストレスがなくなる
・整体院の方向性がお客さんと一致して、さらに来院してくれる
・信頼関係が構築されるので口コミが発生しやるくなる - 口コミが発生しない理由
・あなたの商品、サービスが明確になっていない
・あなたの独自の売りがない
・お客さんが満足していない
7-9:お客さんとの信頼構築
お客さんとの信頼を高める為に、来院してくれたお客さんに対しての感謝の言葉を送るのは信頼関係を築いたり、あなたのことを忘れないようにするための方法の一つとして高い効果があります。その代表的な手法を紹介します。
- ニュースレター・・・毎月定期的に院の新聞を作る。これはリピーター確保に効果的
- サンキューレター・・・初めての来店された方や紹介してくれた方へ送付する手紙(はがきでも可)
- ダイレクトメール・・・お客さんへの手紙の一つで挨拶文に加えてチラシなどを入れるのも効果的
7-10:スタッフ雇用
スタッフの雇用については必要なケースと不要なケースがあります。それは、あなたがどのような整体院を開業して運営していくかで変わってきます。あなたが求める整体院像を参考にしてチェックしてみてください。
7-10-1:スタッフ雇用について
スタッフを正社員で雇用する場合は、人件費という名の固定費が発生するということを念頭におきます。人件費は解雇(もしくは退社)をしない限りは常に付きまとう経費になるので、雇用する際には注意が必要です。固定費の抑制は小さな事業の必須課題にもなっているということも経営をしていく上での課題として考えておきましょう。
7-10-2:求人の出し方
求めている人材が施術スタッフなのか、受付さんなのか明確にしましょう。募集の方法については様々な方法や媒体がありますが以下に代表的なものを整理しておきます。
- 専門学校・・・仕事内容を細かく説明する必要はないが、過度に期待しないこと。
- 職業安定所(ハローワーク)・・・事務職や補助を募集する際は有効。助成金の活用も可。
- 求人誌広告・・・一般的だが費用がかかるのが難点。
- 折込広告・・・同じく費用がかかるので、開業広告と同時活用が有効。
- 紹介・・・当たり外れは少ないが、良好な人間関係の継続が前提。
7-10-3:面接のポイント
最初から「人柄がよく、施術がうまく、気が利く」人材が応募してくれば良いが、なかなかそういうケースは多くはありません。そこで、下記のようにポイントを絞ることも面接のポイントになりますので、一例を紹介します。
- 第一印象が良い人を採用する
- 挨拶やコミュニケーション能力がある人を採用する
- あなたの経営方針に共感してくれる人を採用する
- その他の技術については院内で教育する
7-10-4:受付さんの必要性
整体院で働いてもらう受付さんには、いてもらうことでのメリットというのがあります。
- 事務作業をお願いできる
- 次回の予約がスムーズにできるようになる
- 整体院内の顔になってもらえる
- お客さんとの世間話などができることによる信頼が生まれる
<実際に受付として働いている人の意見をみてみると良い意見が多いように思います>
- 昼間の習いごとや地域の当番がまわってくる日も休まずにできる
- 家から近い(自転車で10分程度)
- 仕事内容自体は、それほど難しくない
- 平日週5日勤務で、1日あたり5,000円程もらえる
- 今は、お客さんが比較的少なく空いている
- 同じタイミングで入った受付の子が話しやすい
<その反面、受付で働く方にも場所によっては悩みや問題を抱えていることがあるようです>
- 受付だけではなく、施術補助もする
(面接時に施術補助のことは聞いていない)※必ずしもではない - 施術補助の間、患者さんと話をする
- 通りの反対側まで聞こえる大きな声で掛け声を言う
(大きい声を出すのが苦手) - 受付歴の長い人が今月末で辞める
(残りの受付は、みんな新人) - 控室がパチンコ屋さんくらいタバコの煙が充満している
(タバコのせいなのか、皮膚がかゆくなるし、服に臭いが染み付く) - 終業時間が面接で聞いていた時間と30分~1時間くらい遅い
7-10-5:雇用後にかかる経費の一例
- 研修費で【時給700円~】もしくは【月給15万円~20万円】のラインが相場です
※地域により最低賃金が違うので、地域毎で調べてみましょう - 研修終了後【時給800円~】もしくは【月給は16万円~】が相場となり年収としては【240万円前後】が現状として多い傾向にあります
- 院長クラスなどになってくると、【月給30~40万円】というところもあります
上記はあくまでも給与計算上でのことであり、経営者として考えると、更に下記のような費用も計算していかなければならなりません
- 健康保険料
- 介護保険料
- 厚生年金保険料
- 雇用保険料
- 労災保険料
7−10−6:社会保険料
- 正社員として雇用の場合は、毎月の給料から社会保険料を差し引いて支給していく
- 社会保険料には種類があり、通常は上記の5つの保険料に分かれている
- この内、給料から差し引かれるのが、「健康保険料」「介護保険料」「厚生年金保険料」「雇用保険料」となっている
- 「労災保険料」に関しては、全額が会社負担になる
- 「健康保険料」「介護保険料」「厚生年金保険料」は、標準報酬月額により保険料が決まっている
平成26年度の雇用保険料の労働者負担の率は、一般の事業で5/1000、農林水産清酒製造の事業で6/1000、建設の事業で6/1000という保険料率となっております。
7-10-7:どんなヒトがオススメ
- 社員を採用するなら、価値観の共有が大事になってきます
- 整体院を成長させるため仲間が必要だと思うのならば正社員を獲得します
- そういう人物の採用に当たっては、能力や条件以上に大事な要素があります。それが、事業計画書にも書かれているあなたの持つ価値観を共有できる人物かどうかになります
- あなたの求める方向性に共感してくれるスタッフを採用するということが、あなたの整体院にとって存在してくれる価値の高い人になる可能性が高い傾向がある
7-10-8:スタッフ雇用後にすること
採用をした場合、必ずスタッフ教育が発生します。どんなスタッフであれ、採用をすればあなたの部下であり仲間になります。もちろんあなたの求めるものに対して応えてくれるのが理想ですが、必ずしもそれが全てではありません。
大手であればある程、スタッフ教育には力を入れており、揺るがぬ考え方のもとサービスを提供していきます。個人開業での整体院の場合は、如何にあなたの想いを伝えられるかが重要になってきます。そのポイントを紹介していきます。
- あなたが求める整体院の考え方
- あなたが提供するサービス
- あなたが追求する施術者像
- あなたが掲げる理念の共有
- あなたが学んできた知識の共有
こういったことをまずはしっかりと伝えていきましょう。ただし、ただ伝えて終わるのではなく、相手とあなたの距離を縮めることも重要ですので、しっかりと伝わっているのか確認をしつつ、相手の言葉にも耳を傾けてあげましょう。
★最後に20項目をチェックしてみましょう★
- 整体院を開業する際の注意点は確認しまいたか?
- 整体院を開業する際の意思決定は書きましたか?
- 整体院の店舗タイプは決まりましたか?
- 開業手続きはしましたか?
- 事業計画書は書きましたか?
- 開業資金の準備はできていますか?
- 融資の審査は受けますか?
- 助成金の対象になってましたか?
- 開業地域は決まりましたか?
- 不動産屋、リフォーム会社はしっかりと選びましたか?
- 整体院のホームページ作成に着手してますか?
- 整体院を開業するオープン日は決まりましたか?
- あなたの提供する商品やサービスは決まっていますか?
- 価格設定はしっかりとできましたか?
- 提供する技術の準備はできていますか?
- 開業時期に合わせた告知はできていますか?
- 必要な備品は揃っていますか?
- 開業日に合わせてカルテの準備はできていますか?
- 売上管理、顧客管理の為の準備はできていますか?
- お客さんを呼ぶ準備はできていますか?
これらができていれば、あなたも無事に開業できます。
あとは、成功していく為にも読み直していただければ結果に結びついていくでしょう。
あなたが整体師として無事に整体院を開業して1人でも多くのお客さんに触れてもらえれば幸いです。