捻挫をしたらテーピングしていいの?今すぐできるテーピング方法

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捻挫 テーピング

「足首を捻挫をしてしまったので正しい処置方法が知りたい」
「テーピングで捻挫の再発を防止したい」
「日々の活動やスポーツのために捻挫を予防したい」

このような方は、テーピングがおすすめです。しかし、捻挫の程度によっては、テーピングは処置方法としてふさわしくないこともあります。

また、テーピングをはじめての方にとっては、ちょっと敷居が高く感じられるものです。

そこで、テーピングを行ってもいい基準や、はじめての方でもできるテーピングの基本的な方法や必要な道具などをご紹介します。

1.捻挫をしたらテーピングは有効か?
1-1. 応急処置の方法と受診する判断基準
2.テーピングをする前に知っておきたいこと
3.捻挫した部位にテーピングをする方法
3-1.テーピングに最低限必要な道具
3-2.テープを巻く前に行うこと
3-3.テーピング手順
3-3-1.足首のテーピング方法
3-3-2.膝のテーピング方法
4.捻挫をしたときのテーピングの効果
5.まとめ

1.捻挫をしたらテーピングは有効か?

足や膝、手指などを捻挫したとき。軽度の捻挫であれば、テーピングが有効なことが多いといわれています。ただし、捻挫直後は応急処置が必要です。この応急処置が済んだ後、捻挫の程度に応じてテーピングが行えるかどうかを判断します。

もし腫れが強い、なかなか腫れが引かないという場合は、神経や血管を圧迫してしまうので、テーピングは控えて、すぐに整形外科を受診するのをおすすめします。

1-1. 応急処置の方法と受診する判断基準

応急処置の方法や整形外科を受診する判断基準は、下記記事の「1-2.病院へ行くべき判断基準」で紹介していますので、ぜひチェックを行ってみてください。

「この捻挫、病院へ行くべき?チェックリストと病院での治療法」

2.テーピングをする前に知っておきたいこと

テーピングは基本的に自分一人で行うことはむずかしいものです。家族や友人、スポーツを行っている方は、自分のインストラクターなどに依頼するのをおすすめします。また、整骨院などでも行ってもらうことができるので問い合わせてみましょう。

また、テーピングは誤った方法で行うと、捻挫を悪化させてしまったり、誘発してしまったりと、リスクが大きいものです。正確な方法を理解した上で行うか、専門家に依頼するなどして確実に行い、テーピングの効果を最大限に得られるようにしましょう。

3.捻挫した部位にテーピングをする方法

すぐにでもテーピングを行いたい方は、次のような手順でテーピングを行うことができます。まずは捻挫の程度や部位に応じて、必要最低限の道具をそろえましょう。

3-1.テーピングに最低限必要な道具

●テープ
テープには、伸び縮みしないタイプと、伸び縮みするタイプの2種類に大別できます。

非伸縮性テープ 伸縮性テープ
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伸び縮みしないため、関節や筋肉の動きをある程度制限して、怪我の予防、再発防止、応急処置などに役立ちます。足首の固定に有効です。 伸び縮みするテープで、可動域を確保してくれます。主に筋肉のサポートや治療用として使われます。ハードタイプと主に補強用として使うソフトタイプがあります。

●アンダーラップ
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テーピングの前に皮膚の保護をするためのラップです。

 

●粘着スプレー
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テープの粘着性が高まります。主にアンダーラップがずれるのを防ぐために使用します。

 

●ワセリンを塗ったガーゼか脱脂綿
テープが皮膚に摩擦を起こしにくくするために皮膚に当てて使用します。

これらの道具は、いずれも薬局やドラッグストア、スポーツショップなどで販売されています。なるべく信頼のあるメーカーのものを選ぶか、インストラクターや整骨院など、専門家に問い合わせて、おすすめの商品を教えてもらうのがいいでしょう。

出典:Sunward Webshop

3-2.テープを巻く前に行うこと

まずは、ガーゼやアンダーラップで皮膚を保護してから、テーピングを行います。

【使う道具】ワセリン、ガーゼ、粘着スプレー、アンダーラップ
1.テーピングする部位はよく綺麗に洗い、可能であれば体毛を剃っておく
2.粘着スプレーを吹きかける
3.ワセリンを塗ったガーゼを、足首の前後に当てる
4.アンダーラップを巻く
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出典:D&M

出典:D Medical.Net

3-3.テーピング手順

テーピングは、一つ一つの巻き方のテクニックを組み合わせて行います。さまざまな種類がありますが、まずは足首の捻挫で使用する基本的なテクニックを押さえておきましょう。また、膝のテーピングについても簡単に紹介しますので、応用編として参照してみてください。

3-3-1.足首のテーピング方法

足首の基本的なテーピング方法を知っておくと、膝の捻挫など、他の部位にも応用しやすいといわれています。

出典:D Medical.Net

【使う道具】 38mm幅の非伸縮性テープ

足首のテーピングでは、次のテクニックを組み合わせて巻いていきます。

1.アンカー
足首を90度に曲げて、1本目はふくらはぎ、2本目は1/3ほど重ねて1周、前足部に1周巻く。
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2.スターアップ
アンカー内側からかかとの下を通って、外側で引き上げるようにしてアンカー外側まで3枚以上貼る。
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3.ホースシュー
スタートアップを補強する役割。1本目は親指側から小指側へアキレス腱を通って貼る。2本目は、1本目に半分重ねた状態で貼る。3本目も、2本目に半分重ねた状態で貼る。
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5.サーキュラー
ホースシューをアンカーテープまで到達するまで、1周させて貼る。
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4.ヒールロック
かかとをたすきがけにして2本巻く。
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5.フィギュアエイト
8の字を描くように貼る。
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出典:D&MD Medical.Net

3-3-2.膝のテーピング方法

膝の捻挫予防のためのテーピングは、次のような手順で行いましょう。

【使う道具】 75mm幅の伸縮性テープ(厚手タイプ)

1.アンダーラップとアンカーテープを巻く
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2.Xサポートとブリッジを内外側に下から上にひっぱりながら貼る
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3.スパイラルテープを巻く
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4.スパイラルテープをひざの後で交差するように逆回転で巻く
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5.端に切れ目を入れたテープを左右対称に貼る
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6.2分の1ずつ重ねながら全体を巻き上げて完成
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テーピングが終わった後、膝がスムーズに曲げ伸ばしできるかどうかを確認しましょう。ひざのお皿部分にテープがかからないようにするのがポイントです。

文典:D&M

4.捻挫をしたときのテーピングの効果

軽度の捻挫であれば、テーピングをすれば次のような効果が得られるといわれています。

・関節の可動域を制限し、圧迫することによってパフォーマンスがよくなる
・動かしたときの痛みが軽減できる
・捻挫の再発予防になる
・サポーターよりしっかりと固定できる
・固定されている安心感がある

一方、テーピングは激しく動けばゆるんでしまうことや、テープで皮膚がかぶれる恐れがある点も覚えておきましょう。
しかし、皮膚のかぶれについては、テーピングをする前に「アンダーラップ」という保護のテープを貼るなどして対処することができます。

5.まとめ

捻挫をしたときは、テーピングができる状態かを的確に見極めてから、テーピングを実践してみましょう。

はじめての場合、むずかしく感じられるかもしれませんが、繰り返して実践していくうちに慣れてきます。ぜひ家族や友人などに頼んで行ってみてください。

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