猫背を改善するためのストレッチ方法にはいろいろなやり方がありますが、ここでは「会社のデスク」「ちょっとした休憩時間やお風呂上がり」「自宅で本格的」の3つのシチュエーション別にストレッチ方法を解説します。
猫背歴が長い人ほど、背中や肩の筋肉が固くなっているため、まずはこの部分を柔らかくほぐすことから始めましょう。最初に解説する理想の姿勢を保つためには、筋肉を柔らかい状態に保っている必要があります。
猫背は生活習慣病と同じですから、生活における姿勢や身体の動かし方などの習慣を変えることで、必ず改善に向かいます。あせらず毎日筋肉を動かし、良い姿勢を保てるように意識して過ごしましょう。
1.使うのはタオル1本だけ! 猫背に効果的な簡単ストレッチ
ちょっとした空き時間やお風呂上がりにオススメの、タオルを使ったストレッチ方法を紹介します。
文典:Beauty wise
1-1.背伸びの運動
- 背筋を伸ばし、肩幅に両足を開き、タオルを肩幅の長さで持ちます。
- タオルを引っ張ったまま、両腕をできるかぎり高く持ち上げます。
- ゆっくり腕をおろします。
1-2.猫背に効果的なストレッチ
- 足を開き、腕を後ろに回してタオルを持ち、腕を上げながら上体を倒します。
- あごを引き、ヒザを曲げながら、ゆっくりと上体を垂直に起こします。
- 背筋を伸ばして、タオルを後ろ手に持ったまま、真っ直ぐ立ちます。
2.オフィスで座ったままできる猫背の改善テクニック
2-1.理想の座り方を覚えておく
猫背の大きな要因となっているのは、イスに座っているときの姿勢の悪さです。猫背の解消を目指すにあたり、まず理想的な座り方を覚えておきましょう。最初のうちは筋肉が弱っているため長続きしないかもしれませんが、この姿勢を維持できることを最終的な目標としましょう。
- 目線の高さはなるべく真っ直ぐ
- ひじが真っ直ぐではなく、適度に曲がっている
- イスには深めに腰かける
- 腰が垂直に立っている
- 太ももが床と平行
- 床に足がついている
文典:日本経済新聞
2-2.筋肉を動かすクセをつける
長年の猫背で固くなってしまった肩や背中の筋肉をほぐして血流を良くし、筋肉を柔らかくして良い姿勢を自然にとれるようにしましょう。
ステップ1
頭の後ろに手を組み、肩を開きながら背筋を伸ばして、天井を見上げます。
ステップ2
頭の後ろに組んだ腕を内側に折り曲げながら前屈みになり、おへそを見下ろします。
この動きをゆっくり息を止めず、無理せず何回か繰り返してください。
さらに応用編として、以下の目線や背筋が姿勢と逆になるパターンを取り入れると、より筋肉がほぐれます。
≪目の動きを逆にするパターン≫
ステップ1で目線だけは下に、ステップ2で目線だけは上に
≪背骨の動きを逆にするパターン≫
ステップ1で前屈みに、ステップ2で背筋を伸ばす
机に座ったままでもできるので、仕事の合間の気分転換にぜひ習慣化してみてはいかがでしょうか。
3.自宅でじっくり!本格的ストレッチで猫背を改善!
3-1.胸椎を伸ばす仰向けのストレッチ体操
仰向けになり、手を頭の上にバンザイするように伸ばします。腰が反らないよう、両足の裏を壁につけると効果的。また丸めたバスタオルや枕などを背中の下に置くと、よりストレッチしやすくなります。あごを引きながら、胸を伸ばす動作を30秒間×3セット行ってください。
3-2.大胸筋を伸ばすストレッチ法
両手両足をつきます。このとき、両手の真上にそれぞれの両肩が来るようにしてください。ヒザは完全に閉じず、拳ひとつくらいの間隔を開けます。
この上体から、お尻を引き、重心を後ろに移動させて猫が伸びをするような姿勢に。この動作を30秒間×3セット行ってください。
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4.ストレッチポールを使って筋肉をほぐす!
ただ上に寝るだけで猫背解消に効果があり、値段も1000円~とお手頃で、ストレッチポールは猫背解消の定番アイテムです。
4-1.背中の下に引いて仰向けにゴロゴロするだけのストレッチ
ストレッチポールの上にただ寝るだけで、筋肉がほぐれて猫背解消に効果があります。さらに効果的な仰向けのストレッチ方法はこちら。
- ストレッチポールの上に仰向けになった状態で両手を左右に広げ、手のひらは下に向ける。
- ポールを回転させながら、身体を左右に動かす。自然に呼吸しながら30秒間続ける。
4-2.ストレッチポールを使って肩甲骨をほぐすストレッチ
ストレッチポールの上に仰向けに寝転がった状態で、以下3種類のエクササイズを行うことで、肩甲骨付近の筋肉が柔らかさを取り戻すはずです。
- ひじを床につけ、手のひらを下に向けて床の上に円を描きます。逆方向の円運動も行ってください。
- 腕を真っ直ぐ天井に向かって前習えをするように上げ、力を抜いて肩をストンと落とします。
- ひじを床につけ、鳥が羽ばたくように腕をゆっくり上下に動かします。
5.ストレッチ運動をアシストするアイテム
5-1.ストレッチバンド
様々なタイプがありますが、安価で購入できるものが多く、ほどよい負荷をかけたストレッチが自宅で行えます。
バンドを引っ張りながら肩を上げることで、効果的に背中と肩の筋肉をほぐすことができます。
文典:amazon.co.jp
5-2.猫背矯正ベルト
猫背を矯正ベルトを装着すれば、背筋を伸ばした状態を固定できます。ただし正しい姿勢を維持するためには、筋肉や関節の柔らかさが必要になるため、結局はストレッチやトレーニングも必要です。矯正ベルトだけで、猫背を完全に解消することはできず、あくまで補助的なアイテムと考えたほうがよいでしょう。
文典:Zigen
6.まとめ
どれかをもう試してみましたか? 固くなった筋肉はいきなりはほぐれませんから、気づいたときだけでも背中や肩の筋肉を伸ばしたり、動かすことが猫背の改善につながります。ストレッチをするときには、決して力まず、呼吸を止めず、リラックスした状態で無理のない可動範囲で行ってください。毎日やっていれば、ちょっとずつ筋肉や関節は柔らかくなるはずです。