手足や顔のむくみに悩んでいて、それを解消するのに効果的な食べ物はないかとお探しではありませんか? むくみとはズバリ、水分の代謝がきちんと機能していないことから起こるものです。
そうした働きを正常に戻してくれる栄養素はいろいろあるのですが、中でも特に有効なのがカリウムという栄養素。体内の水分バランスを調整し余分な水分を排出してくれるため、むくみ解消に効果的なのです。
ここではまずカリウムを多く含む食べ物について詳しく見ていきます。また、その他のむくみ解消に効く栄養素や食べ物についてもまとめます。
1.むくみ解消の一番手はカリウム!
むくみの解消に効果のある栄養素は数多くありますが、中でも最も効果のあるのが、カリウムです。カリウムは、むくみの主原因となる体内に増えすぎた塩分(ナトリウム)の排出を促進し、細胞内の浸透圧(体内の水分量)を一定に保つ働きをしてくれます。塩分排出と利尿作用があるわけです。
1-1.果物はカリウムの宝庫!超気軽に摂れるのも◎
カリウムは果物に多く含まれています。果物は手間をかけず気楽に食べられるのがうれしく、これらならば忙しい朝食でも、効率的に摂ることができます。
手に入れやすくてカリウムいっぱいの果物ベスト3
<1位>アボカド/720mg(100g中のカリウム含有量)
<2位>バナナ/360mg(100g中のカリウム含有量)
<3位>キウイ/290mg(100g中のカリウム含有量)
その他の果物のカリウム含有量はこちら。 文典:ホリスティック・ヘルスコーチング の ソフィアウッズ・インスティテュート
1-2.ドライフルーツはカリウム含有量が多い
ドライフルーツは成分が凝縮されるため、生鮮で食するよりも多くのカリウムを摂ることができます。食物繊維や鉄分なども多く含まれるので、美容にも効果的です。朝食ではヨーグルトに混ぜることで効率的に食べられますし(ヨーグルト自体もカリウムを含みます)、小腹がすいたときの間食にも最適です。 文典:ヨーグルトに関する明治の総合情報サイト
1-3.カリウムを多く含む食べ物
果物の他にカリウムが多く含まれているのは、野菜、芋類、豆類、海草類です。これらをバランス良く摂ると良いでしょう。
- 野菜:ほうれん草、春菊、かぼちゃ、ごぼう、にんじん
- 芋類:さといも、さつまいも、じゃがいも
- 豆類:納豆、枝豆
- 海草類:こんぶ、わかめ
1-4.一日の目標摂取量
日本人の食生活では塩分を摂取しやすいので、積極的にカリウムを摂ってナトリウムを排出したいところです。一日に摂ると良いとされるカリウムの量は、成人男子は約2500mg、成人女性は約2000mg(平成25年国民健康・栄養調査より)。 多くの自然食品に含まれているため、バランス良い食生活を営んでいる限り欠乏することはないといえますが、食生活が乱れていると欠乏しがちです。
2.むくみ解消に効果的な栄養素と食べ物
カリウム以外にも、むくみの解消を促進してくれる栄養素が数多くあります。
■サポニン 体内の余計な水分を排出させる働きがあります。
<代表的な食べ物>大豆、高野豆腐、ごぼう、オリーブ、きゅうり
■ポリフェノール 強い抗酸化作用があり、血液がさらさらになります。
<代表的な食べ物>ブルーベリー、たまねぎ、ショウガ、そば、チョコレート
■ビタミンB1 糖質分解が促進され血液がさらさらになります。
<代表的な食べ物>レバー、豚肉、いわし、豆腐、かぼちゃ
■ビタミンB6 ホルモンバランスが整えられます。
<代表的な食べ物>にんにく、マグロ、鮭、鶏肉、とうもろこし
■ビタミンE 老廃物の排出が促進され身体の酸化を防ぎます。
<代表的な食べ物>かぼちゃ、アーモンド、ごま、いか、モロヘイヤ
■クエン酸 老廃物排出と疲労回復が促進されます。
<代表的な食べ物>レモン、グレープフルーツ、いちご、トマト、梅干し
■タンパク質 身体に水分がたまりやすくなる状態になることを防ぎます。
<代表的な食べ物>マグロ、卵、ささみ、チーズ、納豆
3.むくみ解消に効果のある飲み物
食べ物だけでなく飲み物にも、むくみ解消に期待できるものがあります。下記の通りお茶系が多いですが、お茶なら何でも良いというわけではなく、利尿作用や血行促進、新陳代謝を高めものであることが重要。温かいものがより効果的です。
■お茶系
- はと麦茶/利尿作用と、体内の水分バランスを調整する働き
- 黒豆茶/利尿作用と解毒効果
- とうもろこし茶/カリウムが豊富
- よもぎ茶/リンパや血液の循環を促進
- ごぼう茶/カリウムやサポニンが豊富で強い利尿作用
- 杜仲茶/不要な水分と塩分を排出
- どくだみ茶/利尿作用あり
- ルイボスティー/血行が促進されます
- ジンジャーティー/体を温め血行促進
■ジュース
- トマトジュース(食塩無添加)/カリウムが塩分を排出
- クランベリージュース/デトックス効果
■その他
- 白湯/血行促進と代謝アップ
- レモン水/利尿作用と毒素排出
- 豆乳/カリウムが豊富
4. むくみを解消する1日のモデルケース
特別な意識をせず普通に生活していると、手足や顔がむくんでしまうもの。では、どんな生活を送れば、むくみが解消できるのでしょうか? オフィスで働く女性を例に、その理想的な1日の過ごし方を紹介します。
<6:30> 起床 寝起きに顔のリンパマッサージ(参考1)
<7:15> 朝食
- バナナ+ヨーグルト(カリウム)
- 豆乳(カリウム)
<12:00 >昼食
- マグロ丼(ビタミンB6)
- わかめの味噌汁(カリウム)
- 冷奴(ビタミンB1)
- ほうれん草のおひたし(カリウム)
<14:00> ストレッチ オフィスで出来る脚の上げ下げストレッチ(参考2)
<16:00> おやつ
- ドライフルーツ(カリウム)
- チョコレート(ポリフェノール)
- ジンジャーティー(血行促進)
<19:00> 夕食
- 鶏肉のソテー(ビタミンB6)
- アボガド、トマト、きゅうりのサラダ(カリウム+クエン酸+サポニン)
- クランベリージュース(デトックス効果)
<22:00> 入浴 半身浴で血行促進
<23:00> 就寝前 脚のリンパマッサージ(参考3)
<23:30> 就寝
参考1:顔のむくみ リンパマッサージ 文典:全薬工業株式会社
参考2:足のむくみ オフィスでできる運動 つま先とかかとを交互に上げていきます。 文典:足のむくみ予防広場
参考3:足のむくみ リンパマッサージ
- 足裏と甲全体を押す
- 足首から膝裏に向かって両手でさする
- 膝裏のくぼんだ部分、膝窩リンパ節を押す
文典:GIRLS Slism
5.むくみの大敵を知りましょう
先ほど理想的な1日を紹介しましたが、なかなかその通りには生活できないものです。ここでは、むくみにとって大敵となる要素をまとめます。これらに気をつけるだけでも、対策となり得ます。
■食事のバランス
塩分の取りすぎは体内の水分バランスを乱してしまいます。
<対策>カリウムを中心に、バランスの良い食事を心がけましょう。
■運動不足
足を動かすことで、血液は循環します(ポンプ機能)。逆に言えば、じっとしていることが多いと、血液の循環不良、リンパの停滞が引き起こされます。
<対策>ウォーキングなど適度な運動をしましょう
■アルコール摂取
アルコールを摂ると血管が膨張し、血液中の水分が細胞間に出てきてしまい、それがむくみの原因となります。
<対策>お酒は控えめにしましょう
■身体の冷え
身体が冷えてしまうと、血行不良となりむくみが引き起こされてしまいます。
<対策>身体を内側から温める飲み物が効果的です
6.まとめ
むくみは体内から水分を上手く排出できていない状態であり、これにはカリウムの利尿作用が効果的。そのカリウムをもっとも簡単に摂取できるのは果物で、中でもアボカド、バナナ、キウイは、手軽に食べられるためオススメです。ドライフルーツもカリウムを多く含んでおり、間食やデザートとして摂りやすいといえます。
また、むくみというのは血液やリンパの停滞が原因の一つとなりますので、マッサージや足を動かす(ポンプ機能を働かせる)ことで、それらの停滞を解消できます。