あなたは、日中、仕事をしながら眠気に悩まされて困っていませんか? そんなときは眠気を覚ます方法の他にも、思い切ってある程度仮眠をとってしまうのも一つの方法です。
また、仮眠できない環境に置かれていて、仮眠をどうやってとればいいか分からないとお困りではありませんか?
徹夜した翌日、眠気がひどくて仕事にならないとき、どれくらいの時間、どのような仮眠をとれば最高のパフォーマンスを発揮できるのか知りたいと思っている方もいるかもしれません。
そんなあなたの仮眠の悩みを解決する方法とアイデアをご紹介します。
目次
1.最高の目覚めが手に入る仮眠の基本
2.仮眠がとりにくい環境にあるときの対策
3.徹夜前後の仮眠のコツ
4.夜勤前後の仮眠のコツ
5.まとめ
1.最高の目覚めが手に入る仮眠の基本
仮眠の基本は、寝過ぎないことです。そのために、最適な「時間・タイミング・姿勢」の基本を覚えましょう。
1-1.最適な時間は15~20分
人間の眠りの周期は90分といわれています。よって、日中、時間が取れる場合には90分の仮眠が有効ですが、日中職場で働く一般的なビジネスパーソンの場合は、まとまった時間はなかなかとりづらいことでしょう。
そこで、最適なのが15~20分です。
人は30分以上眠ってしまうと、「徐波睡眠(じょはすいみん)」と呼ばれる深い眠りに入ってしまうため、目覚めるのがむずかしく、目覚めた後も余計に眠気が出たり、疲れが取れなかったりしてしまうのです。また、夜の眠りの質を落としてしまう可能性もあります。
20分というと寝足りないと思われがちですが、深い睡眠に入る前に目覚めるため、意外とスッと目覚められるのです。ぜひ試してみてください。
1-2.最適なタイミングは午後15時まで
15時以降の睡眠は、夜の眠りに影響するといわれています。仮眠をとったことで、夜、眠れなくなったり、夜ぐっすり眠れなくなったりするのを避けるためにも、仮眠は15時までにしましょう。
できれば、仮眠は午後にとるの間が理想だといわれています。なぜなら、人間の生態リズムでは、午後14~16時までに眠気のピークになるからです。
よって、昼過ぎから15時までの間に15~20分程度の仮眠を入れるといいでしょう。
1-3.座って壁に頭をもたせかけた姿勢で
仮眠の姿勢でベストなのは、椅子に座った状態で背もたれにもたれかかり、さらに椅子の背後に壁がくるように配置し、壁に頭をもたせかける姿勢です。足はできるだけ前に投げ出すようにしましょう。
また、次の姿勢は避けたほうがいいでしょう。
●横になる
より深く、本格的な眠りに入りやすくなってしまうので、目覚めが悪くなる可能性があります。
●机に突っ伏す
腹が圧迫され、折れ曲がり過ぎる、手がしびれてしまうのが難点です。机の上に頭を置いて寝たい場合は、仮眠用枕を使用しましょう。
おすすめ仮眠枕
<お昼寝仮眠枕>
出典:Dormeo
<オーストリッチピロー>
出典:flaner
<ロフテー うつぶせ仮眠枕>
出典:amazon
1-4.最高の眠りと目覚めのために仮眠前にすること
●カフェインを飲む
カフェインの覚醒作用は飲んでから30分程度後にやってきます。よって、15~20分の仮眠の前に飲めば、ちょうど目覚めた頃にカフェインが効き始めてくれるので、よりスムーズに目覚めることができます。
●ホットアイマスクで温める
出典:花王
目の周りを温めると副交感神経が刺激され、よりリラックスできます。神経がピリピリしているときにちょっと仮眠を、というときは、ホットアイマスクで目の周りを温めながら寝るといいでしょう。
●冷えないようにひざかけなどで防寒する
人は眠っているとき体温が下がるため、ひざかけをかける、ジャケットやカーディガンを羽織るなどして、身体を冷やさないように気を付けましょう。
2.仮眠がとりにくい環境にあるときの対策
正しい仮眠方法が分かっても、いざ仮眠をとろうとしたとき、仮眠をとる場所がない、とりにくい環境に置かれている人もいるでしょう。
そんなときの対策をご紹介します。
2-1.「1分間」仮眠をとる
日本睡眠学会の坪田聡医師が提唱している仮眠法です。
やり方は、1分間、目をつぶるだけです。これにより、外界の視覚情報を一切遮断することで、脳を休憩させることができるのだそうです。
確かに20分の仮眠のほうが持続性があるものの、この1分間仮眠は、それだけで眠気を取ることができ、シャッキリするといわれています。
ただし、この1分間仮眠の効果を得るには、次のような条件が必要だそうです。
・夜は質の高い睡眠を6時間以上とる
・日中、必ず20分間の仮眠をとる
・少しでも時間があるときは10分仮眠をとる
文典:SBCr Online
1分間仮眠については、こちらの記事でも解説していますので、あわせてチェックしてみてください。
徹夜が多いハードワーカー必見!疲れがグッととれる仮眠のコツと最適な時間
2-2.仮眠スペースを利用する
外部の仮眠スペースを利用するという方法もあります。
特に仮眠にふさわしい場所をご紹介します。
●昼寝カフェ
昼寝専用のカフェがあります。女性専用なので、女性は安心して利用できます。ドリンクや軽食なども利用することができます。
●おひるねカフェcorne(女性専用・神保町/水道橋)10分160円
●レンタルルーム
カプセルホテルと一般的なビジネスホテルの中間のような存在で、格安で利用することができます。
●ファースト(神田)30分1500円
●新橋レンタルルームコスモス(新橋・日暮里) 60分2000円
●レンタルルーム・アンド(新橋)30分500円
●レンタルルームアップル(新橋)45分1500円
●カプセルホテル
短時間利用も可能。一泊2000円~利用できます。
●インターネットカフェ
座りながら寝るのにピッタリの場所です。
ただし、セキュリティには十分気を付けましょう。
●全国のインターネットカフェ検索サイト「インターネットカフェナビ」
2-3.仮眠を推奨している、もしくは仮眠室のある職場へ転職する
海外のGoogleやNIKEなどの先進的な大企業では、仮眠のパフォーマンス向上効果に理解があるtめ、快眠を推奨し、快眠マシンまで導入しているそうです。
日本でも仮眠を推奨・許可している企業も増えてきているため、先進的で理解ある企業への転職を検討するというのも一つの方法です。
3.徹夜前後の仮眠のコツ
徹夜をした次の日は、90分間ほどの仮眠を確保できれば、その一日やりすごせるといわれています。しかし、あくまで“やりすごせる”程度だと考え、休めるタイミングを見計らい、早めに上がるなどして、その日の夜はできるだけ早く寝るよう心がけましょう。
もし徹夜する前に時間が取れるのであれば、仮眠を80~100分程度とっておくと、夜のパフォーマンスにプラスに働くといわれています。
先に仮眠がとれなかったときは、徹夜中、90分ごとに15分の仮眠をとるだけで、随分パフォーマンスが変わってくるといわれています。
4.夜勤前後の仮眠のコツ
夜勤前後の仮眠方法には諸説あります。
夜勤の前に、昼の段階で仮眠をとっておいたほうがいいという説や、夜勤中にとったほうが生態リズムに合っているという説などがあります。
どの方法が最も健康的で仕事のパフォーマンスを最大化できるのかは、なかなか断定できません。
一つの目安として、夜勤について研究を重ねている日本看護協会による情報では、夜勤中、午後22時~翌朝6時までの間に、2時間程度仮眠をとるのがいいといわれています。
特に午前3時~6時までの間は、人間の体温が最も低くなる時間帯で、疲労回復に適した体内環境になります。よって、作業効率が落ちてしまいがちなので、生態リズムに合わせて2時間程度眠っておくといいといわれています。
文典・出典:日本看護協会
疲労感比較の実験によれば、夜勤中にとる1時間の仮眠の効果は、夜勤前にとる3時間の仮眠の効果に匹敵するそうです。
夜勤中、仮眠がとれない職場もあるため、実践がむずかしいこともあるかもしれませんが、事故を防ぐためにも、健康のためにもできるだけ仮眠はとるようにしましょう。
5.まとめ
ぜひ仮眠を効率的、効果的にとる方法を覚えて、いざというときに実践できるようにしたいものです。ポイントになるのは仮眠場所をしっかりと確保することです。ぜひ、自分が仮眠しやすい良い場所を見つけてみてください。
仮眠というと、「居眠り」「サボっている」とマイナスイメージで捉えられてしまうこともあるかもしれませんが、最近では、仮眠は「パワーナップ」として受け入れられ、推奨されています。
時代の変化に合わせて、自ら環境を選んでいくようにする必要もあるかもしれませんね。