寝る姿勢を変えるだけで肩こりや腰痛に効くって本当?

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肩こりに効果的な寝る姿勢って?

くつろぐ女性・ソファ

私たちの体は日々生活しているだけで様々なストレスにさらされています。そしてそれらのストレスはきちんと解消していかないと蓄積されていき、やがて肩こりや腰痛などを引き起こすことに。肩こりや腰痛は、万人に共通の「コレ!」という原因や治療法がないため自力で完治まで持っていくのはなかなか難しいですよね。でもそんな厄介な肩こりや腰痛でも、普段から皆さんが行っている「あること」を改善すれば意外とすんなり解決してしまうかもしれません。そんな「あること」とはずばり、睡眠です。

睡眠は日中たまった体の疲れを解消するためにある、というのはご存知かと思います。しかし、何も考えずにただ寝るだけでは大きな効果は見込めません。体の疲労回復・自然治癒作用を十分に引き出すには睡眠時の環境にも気を配らなければならないのです。今回は睡眠の効果を余すところなく享受するための環境づくりについて解説していきたいと思います。

眠る女性

睡眠時の環境の改善について、今日から簡単に出来ることは「寝る姿勢」の改善です。ですがその前に、まずは寝る姿勢について特に気をかけてあげるべき部位、首のお話からしていきましょう。日常生活の中で常に強い負荷さらされ続けるといわれる首ですが、なぜか分かりますか?それは、重い頭部を支えるという重要な役割があるからです。重いものが一番上にあるという不安定な構造をしている人間の体のバランスを常にとり続けているのが首、ということですね。肩こりというのはこの首のストレスを解消できず、首から肩にかけての血流が悪くなったときに起こる現象です。そんな重要な役割を四六時中こなしている首ですが、唯一横になっているときだけ、その役割から解放されます。つまり肩こりを解消させるためには、首のストレスを睡眠時にきちんと癒してあげることが出来る姿勢でいなければなりません。

そしてこれと同じことが腰痛にも言えます。腰というのも首と同様にいろいろな負荷が集まりやすい部位です。上半身と下半身の中間点に位置し、体全体の中心も近くにあるため、やはりストレスを睡眠時にしっかり労わってあげることが重要なのです。

では上記を踏まえたうえで、肩こりや腰痛に効く寝る姿勢とはどのようなものなのでしょうか。まず一つ目が、仰向けです。仰向けは最も全身に血が巡りやすい姿勢とされ、むくみなどを予防する効果があると同時に、血液と一緒に疲労物質や老廃物なども流してくれるので、より効率的な疲労回復が望めます。先程も申し上げたように肩こりの原因は血流の悪化。なので肩こり解消にも効果があるということです。

横向き寝の場合も様々なメリットがあります。横向き寝は赤ちゃんが胎内にいたころの姿勢とよく似ていることもあり、本能的にリラックス効果があると言われているのです。また、左側を下に向けて寝れば心臓に血液が届きやすくなり、右側を下にして眠れば胃の出口が下になるので消化を助ける効果があります。腰を丸めて眠る横向き寝は、仰向け以上に腰に負担が少ない姿勢なので現在腰痛に悩まされている方には特に試して欲しい姿勢です。

一番悪い姿勢はうつぶせ寝であると言われています。常に胸部を始めとする体の全面が圧迫されて血流が悪くなるうえ、首や腰が不自然に反った姿勢となるため、疲労を回復するどころか余計なストレスをかけてしまうからです。とは言え大事なのは、色々な姿勢を試してみて自分に合った姿勢を知っておくこと。うつぶせで寝ていても腰痛を感じないのであれば、無理に矯正しなくても大丈夫です。

改善しない場合は寝具を見直そう!

ベッド 冬

とはいえ寝る姿勢を意識できるのは入眠時まで。そこから先は無意識の寝返りが起こるので意図した姿勢で眠ることは不可能です。と申し上げるとまるで寝返りが悪者のように捉えられてしまうかもしれませんが、むしろ寝返りというのは睡眠においてとても重要な要素。というのも、近年の研究では寝返りは日中にたまった体の歪みを整えるために行われるものだといわれており、体の歪みが原因の腰痛になくてはならないものだからです。他にもずっと同じ姿勢をとり続けることによる血流の悪化を予防したりする効果もあるので寝返りを打つことは非常に重要であると言えます。

しかし時として、寝具が原因でこの寝返りが打てなくなることがあります。仰向けか横向きで寝ているのになんだか寝起きがだるい、起床と同時に肩こりや腰痛の辛さがやってくる、というような場合には、自分にあっていない寝具を使っている可能性があります。

ここからは個人差があるので一概には言えませんが、マットレス・枕において、一般的に寝るのに最適なイメージのある柔らかいものや低反発のものはお勧めできません。なぜなら体が寝具に沈みこんでしまい、自然な寝返りが打てなくなってしまうからです。寝返りが打てるようある程度硬さのある寝具を選ぶといいでしょう。

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また、素材云々よりもそもそも自分に合っていない枕を使っている、というのもよくある話です。枕の形や高さは首から肩にかけての筋肉の緊張具合にダイレクトに作用しますので、自分に合っていない枕を使っていると例え正しい寝る姿勢を取れていても肩こりは解消しません。もし自分の枕は合っていないのでは?と思ったときには、一度枕をどかしてタオルを積み重ねたものを枕代わりに利用してみてください。これなら細かい高さの調節も可能なので自分に合った枕の高さを調べられます。

最近では体圧を分散させるマットレスや高機能な枕なども販売されています。中でも「整体枕」は上半身を後頭部と方の2点で支える構造になっているため首をストレスフリーの状態に出来、肩こりや首の痛みに悩まされている方にはおすすめです。また首にある神経の通りも良くなるため脳からの疲労回復指示である自然治癒の信号も体中にスムーズに伝達されるようになり、蓄積疲労の軽減にも効果抜群ですよ。

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