これって坐骨神経痛の症状?セルフチェックしてみよう

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あなたは今、自分の身に起きている症状が坐骨神経痛なのではないかと疑っているかもしれません。坐骨神経痛は、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などが原因で起きていることが多いといわれていますが、いずれの場合でも、共通して起きる症状があります。そこで、一般的に、坐骨神経痛の症状といわれるものにはどのようなものがあるのかをチェックし、病院へ行く前にある程度状況を把握しておくのをおすすめします。

1.あなたは坐骨神経痛?症状をチェック!

1-1.坐骨神経痛の代表的な症状

本記事では、「坐骨神経痛の症状」という言い方をしていますが、実は、坐骨神経痛そのものは病名ではなく、症状の一つです。つまり、「腹痛」や「頭痛」と変わらない症状であり、その原因となる疾患は異なるため、疾患の種類や程度によって、症状の現れ方や部位には違いが出てきます。

しかしながら、坐骨神経痛を訴える人達が共通して感じる症状があります。
その代表的な症状を見てみましょう。

1-1-1.共通の症状「坐骨神経付近の痛みとしびれ」

坐骨神経痛の症状で共通しているのは、腰、お尻、太もも裏、ふくらはぎ、すねにかけて走っている坐骨神経に沿った部分に、鋭い痛みやしびれが表れることです。
一部分だけが痛むこともありますし、全部位が痛むこともあります。

左のイラストの黄色部分が坐骨神経であり、右のイラストのピンクの部分が痛みが生じる領域です。
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出典:こいち治療院

1-1-2.痛みの特徴は?

この痛みには、次のような特徴があります。

●動かすと痛みやしびれが悪化する
●痛む部分に、冷感やだるさ、チリチリとした灼熱感、締め付け感などがある
●足が激しく痛み、歩行困難になる
●腰や全身を動かそうとすると足の痛みがひどくなる
●安静にしていてもお尻や足が痛い。不眠になることも。
●お尻が痛くて座り続けられない・足が痛くて立ち続けられない
●足に力が入らなくなる/足を触ると感覚が鈍る
●下半身の左右の筋肉の大きさが異なる

1-1-3.初期症状と末期症状

坐骨神経痛の痛みの出方はさまざまですが、初期の段階での症状と、疾患が進んでいる末期の症状との違いはどこにあるのでしょうか?

●中期・太ももの裏側~膝裏にまで違和感や痛み、しびれを感じる●末期・足の指先にまで及ぶしびれ

●初期 ・腰やお尻の裏側の軽い違和感やしびれ
・痛みは出るときと出ないときがある

1-2.腰痛との痛みの違いは?

あなたはもしかしたら、今抱えている痛みが、「普通の腰痛とちょっと違う」と勘付いているかもしれません。
そこで、坐骨神経痛が一般的な腰痛の症状とどこが異なるのかを見ていきます。

腰痛腰とお尻にだけ痛みやだるさ、重さを感じる。
腰周りの筋肉が長時間緊張状態にあった後に起きる

坐骨神経痛 お尻や足全体にしびれやコリ、つっぱりが出る。
歩けなくなることもある。

腰やお尻だけでなく、足全体にも痛みが出て、しびれやチリチリとした痛み、コリなどが出たら、坐骨神経痛が疑われます。
また、坐骨神経痛と腰痛は同時に起きることもあり、区別がつかないこともあります。

2.坐骨神経痛の症状を治すには?

2-1.主な治療法

坐骨神経痛の症状を治すには、その原因によらず、症状を和らげることが目指されます。その後、段階を踏んで痛みを鎮めたり、痛みの原因を取り除いたりする治療を行っても、一向に痛みが引かない場合には手術が検討されることもあります。

(1)日常での動作指導
基本的に安静にしますが、長時間同じ姿勢を取り続けるのを避けることやコルセット装着による指導も行われます。

(2)薬物療法
消炎鎮痛薬、筋弛緩薬、神経障害性陣痛治療薬などの鎮痛薬を用いて痛みを抑える方法です。

(3)理学療法(運動・温熱・電気刺激など)
いわゆるリハビリテーションなどの運動療法や、温熱療法、電気刺激療法などを行い、普通の日常生活を取り戻せるように、痛みを軽減させたり、弱っている筋肉を強化したりします。

(4)神経ブロック注射
神経とその周辺に「局所麻酔薬」を注射することによって、痛みを無くします。
神経を通して感じている、痛みの伝わる経路をブロックすることにより、痛みを取り除きます。

(5)手術
痛みが軽減しない場合や、歩行障害、麻痺などの他の神経症状を合併する場合には、手術が行われることもあります。
例えば、腰椎椎間板ヘルニアの場合には、ヘルニア切除術やレーザー椎間板切除術が行われます。

坐骨神経痛は整体でも治療ができます。

 

2-2.治療できる病院

坐骨神経痛が疑われた場合、早急に整形外科を受診しましょう。
整形外科は、次のページから検索することが可能です。

日本整形外科学会

ここカラダの整形外科検索

痛みはじめてから一週間~二週間経っても痛みが軽減しない、激しい痛みを感じる、腰痛、下肢のしびれ、筋力低下などを伴うなどの場合には、MRIの検査が可能な病院を受診しましょう。

●MRI検査が可能な整形外科
「MRI検査 整形外科」Google検索結果

3.症状緩和のストレッチをやってみよう

坐骨神経痛の症状が出ている方は、まずは病院を受診しましょう。
もし症状が軽い場合や、動かしてもさほど支障がない場合には、症状を緩和するための、自宅で簡単にできるストレッチを行うのも一つの対処法です。
行った際、痛みが悪化した場合にはすぐに停止し、医師の診断を受けてください。

3-1.腰から足にかけて全体的に痛みを緩和するストレッチ

(1)小殿筋のストレッチ

出典:腰痛トレーニング研究所 さくら治療院

1.あぐらをかくように座る
2.片足を前に出す
3.膝を押さえ、体をひねり、上半身を倒し、お尻を伸ばす
4.ゆっくり元の姿勢に戻る

(2)ハムストリングのストレッチ

出典:腰痛トレーニング研究所 さくら治療院

1.片足を伸ばして座る
2.両手でつま先をつかむ
3.ももの裏を伸ばす
4.ゆっくり元の姿勢に戻る

3-2.お尻の痛みを緩和するストレッチ

出典:整体院「ゆじゅ」

1.両足を軽く伸ばして座る
2.右膝を立てて足を左太ももにクロスさせる
3.右太ももの内側をお腹に向けて引き寄せていく
(身体が硬い人は息を吐きながらじわじわと力を抜いて抱き寄せる)
4.背筋を伸ばすとお尻の痛みの原因となっている梨状筋(りじょうきん)のストレッチ効果が高まる

4.まとめ

あなたが今抱えている症状は、坐骨神経痛の症状に該当しましたか?
末期症状の方はもちろん、初期症状の方も、少しでも坐骨神経痛が疑われたら、早めに整形外科を受診するのをおすすめします。早期からその原因が分かるので、悪化を防ぐことができるでしょう。
ぜひ軽く見ず、体を大事にしてください。

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