今すぐできる!睡眠の質を向上させる極意

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意外と知らない睡眠のメカニズム

人はなぜ眠るのか。睡眠のメカニズムについては、意外に知らない人が多いようです。睡眠は、体の活動状態により、レム睡眠とノンレム睡眠という2つのシステムで形作られています。

ノンレム睡眠、レム睡眠は、次の5つの段階に分けられます。

・ノンレム睡眠

第1段階→入眠時

第2段階→すやすや期

第3段階→熟睡期

第4段階→最深睡眠期

・レム睡眠

第5段階→夢を見ている時間帯

睡眠・女性

レム睡眠とは「体が眠っている状態」で、ノンレム睡眠は「脳が眠っている状態」です。レム睡眠とノンレム睡眠は交互に現れ、波のように繰り返しています。上記のノンレム睡眠からレム睡眠の5段階を1サイクルとし、睡眠周期と表現します。平均的な睡眠パターンを見ると、レム睡眠とノンレム睡眠は90分で1サイクルとなり、そのうちノンレム睡眠が60~80分、その後レム睡眠が10~30分ほど続きます。このサイクルには個人差があり、70~110分くらいの幅があるとされています。

このレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返し、私たちは朝目を覚まします。眠くなる時刻と朝起きる時刻が毎日ほぼ同じであれば、規則正しい睡眠リズムを作れていると言えます。もしそうでないのなら、睡眠を見直す必要があるでしょう。睡眠は長さが重要なのではありません。大事なのは、その質です。

質の悪い睡眠の原因はどこにあるのでしょうか。大きな原因として「眠りの深さ」が関係しています。つまりノンレム睡眠の中の第3、4段階での深い睡眠が十分に現れているかどうかが、睡眠の質を左右するひとつの要因といわれています。

では、睡眠の質が悪いと日常生活においてどのような影響を及ぼすのでしょうか。

カフェで勉強・仕事をする男性

・集中力や判断力が低下する

仕事や勉強でもミスが増えるなど悪影響を及ぼします。

睡眠にはストレスを解消する効果がありますが、睡眠の質が悪いと十分解消することができず、ストレスが溜まりやすくなります。またストレスの蓄積により感情のコントロールが難しくなり、いつもイライラしたり、パニック状態になったりします。

・ダイエットや老化防止に悪影響がある

睡眠中に分泌される成長ホルモンは、肌やシワの修復、脂肪の分解を促します。成長ホルモンが多く分泌されるのは深い睡眠時なので、眠りが浅いと成長ホルモンの分泌が悪くなり、老化や肥満のリスクが高くなります。

・疲れやすい、病気になりやすい

質の悪い睡眠では脳や体が十分休息をとれないため、疲れが溜まりやすくなります。また、睡眠ホルモンであるメラトニンには、強力な抗酸化作用があります。睡眠の質が悪いとメラトニンが十分に分泌されないので、免疫力も低下し、病気にかかりやすくなるのです。

質の悪い睡眠は、日常生活のさまざまな場面で悪影響を与え、質のよい睡眠をとっている人に比べて、寿命も縮まるといわれています。そうならないためにも、質のよい睡眠をとれる対策を知っておきましょう。

睡眠の質を高めるために心がけたいこと

睡眠には、体を休めて疲労を回復させ、体も脳もスッキリさせる役目があります。ストレスも解消し、仕事や勉強、さらに生活面、人間関係面まで充実しますから、とても大切なものです。そこで睡眠の質を改善し高めるために心がけたいこと、その方法を紹介します。

スマートフォン

1.寝る前の行動を見直す

寝る直前に神経を高ぶらせるような激しい運動、入浴、PCやスマートフォンなどの光を見ること、飲酒などの行為は睡眠の質を下げる要因とされています。遅くとも就寝1時間前からは、これらの行為を避けるようにしてください。入浴するなら38度くらいのぬるめのお湯に5~30分浸かるなど、リラックス状態となる副交感神経が優位になる状態をつくりましょう。

2.起床時間、就寝時間を一定にする

睡眠中には、体を修復するためのホルモンが分泌されます。そして、睡眠の役割の一つに、自律神経を整えるという効果があります。どちらも質のよい睡眠のためには見過ごせない機能や効果ですが、1日のリズムが一定でないと正常に働きません。つい夜更かしをしがちという人は、夜早く寝ることを考えるのではなく、朝早く起きることを意識しましょう。朝起きる時間を先に決めれば、自然に早く就寝するようにできます。

3.レム睡眠中を狙って起きるタイミングをはかる

ノンレム睡眠中は脳が完全に休んでいるので、ノンレム睡眠中に起こされると、頭がぼーっとしたまま、いわゆる寝ぼけた状態で起きることになります。これでは日中の活動レベルも下がってしまうことになりかねません。そこでレム睡眠中を狙って起きることが大切です。レム睡眠はおよそ90分間隔で現れるので、睡眠を90分単位で考えるとよいでしょう。スマートフォンを使っているなら、睡眠アプリなどを利用するのもよいですね。

女性 ライフスタイルイメージ

4.起きたら太陽の光を浴びる

睡眠の質を左右する物質の一つに、「セロトニン」というものがあります。日中に分泌されるのですが、分泌されたセロトニンは夜になるとメラトニンになるのです。そのためには、起きたらできるだけ早い時間帯に日光を浴び、セロトニンの分泌を促進することが大切。セロトニンはストレス軽減、うつ改善にも必要なホルモンですので、その面からも睡眠の質向上に効果的です。

5.就寝時は部屋を真っ暗にする

睡眠の質は、睡眠中のメラトニンの分泌量で決まります。十分にメラトニンを分泌させるために、部屋を完全に真っ暗な状態にしましょう。遮光カーテンを取り入れ、家電製品のLEDなども塞げば完璧ですが、そこまでできなくても、常夜灯や小さな照明も消すようにしましょう。

6.温かい飲み物をとる

温かい飲み物は内臓から体温上昇を促し、自然な眠気が起きるのを促してくれます。安眠効果を高めるため、ノンカフェインのものを選びましょう。生姜湯、カモミールティーなどがおすすめです。

7.枕や布団を見直す

就寝中の発汗、温度変化などに対応できるよう、吸湿性や放湿性の高いもの、体型に合ったものを選びましょう。枕もベッドマットも後頭部~首、胸、腰のS字カーブがバランスよく支えられるものなら理想的です。

まとめ

睡眠の質の良し悪しは、睡眠時間だけでははかれません。眠っている間も疲労回復や新陳代謝を行い、脳は記憶の整理を行っているので、睡眠中の活動の質を高めることはとても大事なこと。だからこそ、よい睡眠をとるための心構え、準備が必要です。まずはできることから始めてみませんか。スッキリと目覚めて、元気に毎日をすごしましょう!

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